平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2009年07月01日

米国はどうして強いのか?そして中国は…?(その5)


少し乱暴な言い方をさせて頂くと、中国の生産・輸出・貿易収支
黒字等々は、日本モデルです。

過去の流れから、貿易黒字の積み上がりは、為替調整に帰結します。

固定相場制から変動相場へ、ニクソン・ショックプラザ合意等を経て、
円は対ドルで強烈に上昇しました。

長期的に見て、現在の90円台の円ドル相場は、
50円を切るくらいの円高にならないと、
筆者は、ドル暴落と感じなくなっているのも事実です。

昨年のリーマン・ショック以降、世界は高リスクから低リスクへ、
レバレッジから低レバレッジへ、大変動から小幅の変動へと、
大きく舵を取りました。

フラストレーションが、溜まる相場展開ですが、短時間で、
大きく相場が変動することを、期待しづらい現状を、
受け入れるしか、方法はありません。

日本の場合、安全保障は米国頼りで、何でも対米追従です。
膨大な貿易黒字を背景に、短時間で、大幅な為替調整を受け入れるしか、
選択肢がなかったのです。

中国の場合は、当然のことながら、軍事力も強力で、
米国の核の傘には入っていません。
中国共産党が、全てを決める体制で、自由な政治経済ではありません。

その上、4000年超にわたる雄大な歴史を持った国です。

中国が抱える、巨大な貿易黒字を理由に、人民元の調整を迫っても、
中国は、直ぐには首を縦には振りません。
経済力や軍事力等、全てに自信を持っています。
米国の財政赤字をファイナンスできるのは、中国だからです。

長江の流れのように、ゆっくりと時を刻みながら、
人民元は、調整されて行くものと思います。
時間軸は別として、14円前後の人民元は、
対円で、2倍や3倍になっても、けっして驚くには値しません。

貿易黒字が減少し始めた日本は、新たに米国債を買う余力は小さいです。

その上、日本自身の財政赤字を、ファイナンスすることにも、
気をつけなければいけません。

今のところ、1400兆円の個人金融資産が、直接的間接的に、
日本の財政赤字を、支えています。

米国の財政赤字が更に増加し、中国が米国債の購入を渋る場合、
米国にとって、日本の個人金融資産は、とても魅力的です。

過去の例からも、円ドルの為替調整は簡単です。
円高ドル安になれば、個人金融資産は、どんどん流動化します。

筆者がオバマ大統領なら、そのような誘惑に駆られます…。

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