平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2009年07月06日

何でもありの為替政策


ドル円相場が、次の方向へ踏み出そうと、チャート的にも、
煮詰まっていた時期、クライスラーやGMの破綻等々イベントがありました。

しかし、相場は、素直にドル安円高とはならず、レンジ内に留まっています。

何となく、為替市場が、人為的に、上手く管理操作されているように感じるのは、
筆者だけでしょうか。

「100年に一度」の金融危機だけに、米国の金融機関を救済するのは、
当然かも知れませんが、少々露骨なやり方で、辟易とします。

米国では、資金調達が困難な金融機関に、公的資金が注入されました。
自己資本比率が低下したため、体力のある金融機関は増資しました。

オイル・マネーや、BRICs諸国の資金が、必要でした。
当然、今後も財政赤字をファイナンスするため、
外国の資金は、依然として必要です。

うがった見方をすると、増資を可能にするために、
米国株式市場は、上昇したようにも感じます。

甘い基準でストレス・テストが実施され、米国の大手金融機関は、
強制注入された公的資金の返済が、可能になりました。

結果として、それらの金融機関の、経営陣や従業員の収入は、
政府のコントロールから外れ、リーマン・ショック以前の、
億円単位の収入に、戻りそうです。

外国政府に対し、少しでも米国債を魅力的に見せるため、
米国長期金利は、上昇したようにも感じます。

本来は、住宅ローン借換えで、住宅ローン保有者の、負担が減るように、
長期金利は、低く抑えておきたい筈です。

融資残高が、減少している米国金融機関が、資金運用として、
長期債投資で、十分収益が上げられる、長短金利差です。


膨れ上がる外貨準備を保有し、多額の米国債を保有している、
BRICs諸国にとっても、今すぐにドル安になられては、困惑します。

囚人のジレンマ」ですが、イタリア・サミットでは、
インドもロシア・中国・ブラジルに加担して、
外貨準備の多様化議論をするようです。


IMFの債券発行計画、中国が貿易決済を、ドルから一部
人民元への変更する計画、主要米銀の増資完了、
米国債発行の一段落(今後も高水準の発行が続く)、
サミットでの議論、景気早期回復への過剰期待の剥落等々、
ドル包囲網は、だんだんと迫っています。


景気対策のための、「バイ・アメリカン」が、今後も浸透するようであれば、
米国にとって、ドル高ドル安はあまり関係ありません。

一方、デカップリングが進み、新興国の原油需要が高まり、
価格が高騰するようだと、米国はインフレ抑制のため、
強引にドル高に持って行く可能性もあります。

どんなにドル包囲網が縮まっても、米国は何でもありの政策が打てる国です。

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