平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2009年08月06日

今後の経済対策について


米国では、上場企業の役職員や大株主は、
自社株を売買した場合、SECに報告しなければなりません。

これらの上場企業の役職員や大株主のことを、
コーポレート・インサイダー」と呼びます。

最近のレポートによると、このところ、
コーポレート・インサイダーの自社株売りが、
2007年秋以来の多さだとのことです。


インサイダーは、自社のことを他の誰よりも知っているので、
自社の業績に多少の不安を感じて、株価の下げを予測して、
自社株を売っているのでは…?と、
思う方もいらっしゃるかも知れません。


実際には、インサイダーの自社株売りは、
直ちに株価が下がることを意味しません。

米国では多くの会社が、自社株で役職員に
報酬を支払うことが多いのです。


そのため、役職員は自社株を売ることで、
キャッシュを手に入れることになります。

インサイダーの自社株売りは、仕方ない側面もあるのです。


しかし、約2年振りの自社株売りの多さですから、
少し注意しておくことは、良いことだと思います。

事実、GM(ジェネラル・モーターズ)が事前調整型破産申請する前に、
多くの取締役がGM株を売っていました…。


さて、本題に入りましょう。


米国株式市場は、今週も堅調を維持しています。


先週末には、オバマ大統領をはじめ、ガイトナー財務長官、
サマーズNEC委員長、グリーンスパン前FRB議長等が、メディアに登場しました。

筆者は、重要人物がそろって、経済指標がたとえ事前予想よりも
悪くても、ガス抜きをすることによって、
資産価格の維持に努めているのか、と感じました。

しかし、素直に考えると、大統領以下の重要人物たちが、
米国民に自信と明るい見通しを持たせるように、発言したのでしょう。


それぞれの発言の共通項は、

「今後も雇用は増加しないが、米国経済は回復し始める。
経済対策の効果もあり、第3四半期から成長開始する」

とのことでした。


最大4500ドルの新車買い替え補助金は、大成功の様子です。

今週中にも底をついた補助金予算増枠に、上院がOKを出す模様です。

ただし、一部の議員は、自動車産業だけが不況ではないので、
他の産業にも経済対策が必要ではないか、とも考えているようです。


これまでのところ、露骨な「バイ・アメリカン」ではありませんが、
日本車も健闘していますが、案の定、アメリカ車の販売は好調です。

自動車は安い買い物ではないので、将来的にきちんと
自動車ローンを返済できるのでしょうか、少々心配な部分もあります。



今後数ヶ月で、失業保険給付が終了する失業者が
150万人いるそうです。

ようやく底が見えてきた住宅市場で、さらに差押さえ物件が増加し、
結果として住宅価格が2段下げをするようなことがあれば、
経済対策は水泡に帰し、財政赤字はさらに膨らむことになります。


米国政府は、年末までに、失業保険給付の期間延長と、
住宅ローン支払い補助や、差し押さえ条件等の緩和等を、
経済対策に盛るのではないでしょうか。


足元が少し良くなってきた今、対策を打つべき時期だと思います。
手綱を緩めるとろくなことはありません。


何せ「100年に一度の危機」ですから…。


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