平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2009年08月26日

資産運用の実際(その1)


証券投資に関する教科書は、沢山発行されています。

ここでは、筆者が実際に行っていたことの一部分を、
シリーズでご紹介させていただきます。

そのため教科書の内容とは、少々違うところもあるかも知れません。
読者の皆様の普段の資産運用に、少しでもお役に立てればと願います。

当然のことですが、資産運用では、短期運用であれ長期運用であれ、
相場を当てて、資産を増大することが目的であり、一番重要です。
しかし、残念ながら、人間は予想を外すものです。
筆者もよく予想を外します。


予想を外して失敗したときに、損失を小さくすることが大切です。
どうして失敗したのか、きちんとその理由を把握することも、
相場を当てることと同じくらい重要です。

将来、同じ失敗を繰り返さないために、納得できる失敗にしたいものです。


1.運用手法の種類


株式や債券を運用する手法は、大別すると、
「ボトム・アップ」と「トップ・ダウン」の2つのアプローチがあります。

まず、ボトム・アップの手法を説明します。


1-1.ボトム・アップ・アプローチ


主に株式を運用する場合の運用手法です。

個別の企業を細かく分析することにより、成長性や収益性から、
当該企業の将来の株価や企業価値を、計算し予想します。

実際に企業訪問をして、経営者と面談して、経営方針や哲学を聞き、
将来像等を把握する作業を何度も繰り返します。

当然、工場や店舗等も積極的に見学して、

経営陣以外のキー・パーソンと意見交換して、分析の精度を向上させます。

経験的には、本社が清潔で整頓されていて、建物や応接室や調度品が粗末な会社が、
良いパフォーマンスをあげることが多いと思います。

このような地道な作業で、証券会社等の調査レポートとは違う
結論に到達することもあります。

別の言い方をすると、ボトム・アップ式の運用手法で、
企業分析が正しければ、素晴らしい収益を生むことになります。


真に成長力のある企業であれば、経済状況や市場から影響は受けますが、
たとえ不景気の時期でも、収益をきちんと上げて株価は上昇します。

ボトム・アップ式の運用手法とは、そのような企業を、宝探しのように、
探し当てようとする運用手法です。

株式運用では基本中の基本です。

機関投資家の場合、運用に携わる人数が多いので、

A)実際に企業訪問をして、企業分析をするアナリスト

B)アナリストの分析を基にして銘柄を選択し、
  ポートフォリオを構築するファンド・マネージャー

C)ファンド・マネージャーからの指示で、
  株式等を最善の価格で売買執行するトレーダー

D)パフォーマンス測定や運用レポートを作成するミドル・オフィス

E)事務手続きや総務業務を担当する、バック・オフィスアドミニストレーション

等々の多くの役割分担があります。

しかし、個人投資家の場合、
全て一人で行わなければなりませんから、大変です。

そこで、長期間、優秀な成績を収めている
投資信託を購入することも、一つの方法です。

しかし、長期間、優秀な成績を収めている投資信託が、
採用している運用手法が、ボトム・アップ式なのか、
トップ・ダウン式なのかは別として、今回は投資信託の選択枝ではなく、
現物株での運用を説明します。


<個人投資家のボトム・アップ・アプローチ>

個人の能力の限界や時間を節約するため、
証券会社等のレポートや新聞・雑誌・会社四季報等を参考にして、
銘柄選択することになります。

証券会社のレポートの場合は、具体的な推奨銘柄や、
目標株価、売りや買いが記載されているため、使いやすいと思います。

しかし、証券会社のレポートは多くの市場参加者が目にするものです。
有力な証券会社が、ある企業の買い推奨すると、
瞬時に株価が反応してしまい、あわてて購入しても、
なかなか成果が出ないケースがよくあります。

また、身近なショップやレストラン等の繁盛具合を実際に見て、
従業員の接客態度等を参考にして、投資行動を起こす場合もあります。

このような投資方法も、立派なボトム・アップ式の運用手法だと思います。

大切なことは、自分に都合の良いコメントをしている資料を、
その都度探し出して参考にするのではなく、
一貫して同じ資料を参考にしてシナリオを構築して、銘柄選択することです。

このことは、本当に重要ですので、必ず実行してください。

何千とある上場企業を、ゼロから自ら分析して銘柄選択することは、
事実上不可能です。

また、証券会社の推奨銘柄のみで、資産運用するのも、
納得できない読者の方も多いのではないかと思います。

そこで、証券会社のホーム・ページ等にある、
スクリーニング」機能を利用することを、お勧めします。

自分で、いろいろな項目を入力して検索します。
検索方法や手順は千差万別です。

一例をあげると、東京証券取引所の1部の上場企業に投資するか、
それ以外の市場に上場している企業に投資するかを決めます。

次に、時価総額が、一定の金額以上(たとえば500億円以上)の企業に
投資することを決めて絞り込みをします。

さらに、PER等を、ある基準でもって並べ替えます。
このように、項目を変えて検索して、ある程度銘柄群を絞り込みます。

絞り込んだ銘柄群を、会社四季報等を使い、
実際に投資するべきかどうかを検討します。

株価も重要です。
チャートを見ましょう。
高い株価で投資を開始すると、後悔することが多いです。

たとえば、現在値が25日移動平均よりも高い銘柄は買わない等、
自分でルールを決めておきましょう。

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