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欧州信用危機小年表

2009年09月03日

米国株式市場の途中経過


相場を見ていて、いつも難しいものだと思います。
米国株式相場は、景気の回復が示される、
良い内容の経済指標が発表されても下げました。

今週8月31日(月)から、昨日9月2日(水)までに、
発表のあった指標を下にまとめました。

経済指標
                実数       予想     前月/前週/前期
8シカゴPMI              50.0        47.0        43.4
8月ISM製造業景気指数       52.9        50.5        48.9
7月建設支出             -.02%       +0.2%      +0.3%
8月新車販売台数         1404万台       なし       1120万台
7月住宅販売保留指数       +3.2%       +1.5%      +3.6%
8月ADP雇用報告         -29.8万人     -25万人      -36万人
7月製造業受注            +1.3%      +2.2%       +0.4

(出所:マーケット・ウォッチブルームバーグ、ヤフー)

経済指標の大まかな流れを見てみると、
このところの米国経済が向かっている方向は不変です。

生産や住宅関連は好調です。
住宅建築及び販売や自動車取得に対して、
政府の経済対策の効果が顕著です。


雇用は、まだ減少していますが、減少幅が縮小してきています。
「まだ減少している」に重点を置くと、ネガティブです。
逆に「減少幅が縮小」にスポット・ライトを当てると、ポジティブです。

米国のGDPを構成する、最大の項目は個人消費です。
7割以上の大きさです。

個人消費の先行指標は、失業率(雇用統計)です。
筆者は、雇用の減少幅は縮小してきていても、まだ減少しているので、
雇用状況は芳しくないと考えています。

政府の援助で、新車購入等の個人消費や住宅関連が、
少し持ち直していますが、根本原因は解決されていません。

3月以降の株価上昇が、今後もさらに継続するのであれば、
米国の金利は上昇します。

FRBも、政策金利であるFF金利を、
ゼロ近辺に据え置くのではなく、引き上げるべきです。
国債買い入れプログラムは、直ちに終えるべきだと思います。

実際には、米国の長期金利は下げてきています。
このことは、重要だと思います。


米国株式相場の下げのきっかけは、金融株とエネルギー株の下落でした。

「上海での蝶の羽ばたきが、ニュー・ヨークで嵐を引き起こす」とも言われる、
上海株式市場の調整相場入りも原因の一つだと思います。

米国の金融株は、とにかく大きく上昇していました。

たとえば、保険会社のAIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)です。
政府から巨額の援助を受け入れて、ほとんど「死に体」であるにもかかわらず、
株価は何倍にもなりました。

定評のある週刊経済紙である「バロンズ」が、
先週末にAIGの株価上昇に警鐘を鳴らしました。

今週に入ってから、著名アナリスト(サンフォード・バーンスタインの

トッド・ボールト氏)が、AIG株の「売り推奨」を出しました。

日本でも活躍した、ヘッジ・ファンドのサーベラスに、
危機の噂が流布されました。

ここ2ヶ月間、ニュースの流れている金融グループのCITが、
債券の利払いを停止する可能性があるとの報道もありました。

相場が下げ始めると、後から色々と出てくるものです。
市場参加者は、売りたい理由を探しているのかも知れません。

上昇相場の良い休憩です。冷静に相場を見守りましょう。

週末の雇用統計で、どのような数字が発表されるのか。
また、市場の反応はどのようになるのか。
9月相場を占う大事な局面です。

ダウは直近高値の9630ドルから、昨日の安値まで、約4%の下落です。
ダウ輸送株指数は、直近高値3819ドルから、
昨日の安値まで、約7%の下落です。

以前も書きましたが、米国では、高値から5%下げると、調整入りし、
平均的な調整幅は、10%と言われています。
20%以上の下落で、トレンド転換と言われています。


本日の最後に、偉大な投資家であるテンプルトン氏の有名な言葉を:
「強気相場は悲観のなかに生まれ、懐疑のなかで育ち、楽観のなかで成熟し、
幸福感のなかで消えてゆく…。」


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