平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2009年09月19日

来週の米国株式市場と日本株式市場(09月21日〜09月25日)


1)今週発表された経済指標のまとめ


16日(水)までは、前回説明しましたので、それ以降の分です。

<米国>


項目                 実数       予想      前月/前週/前期
8月住宅着工件数        59.8万戸    58.3万戸       58.9万戸
新規失業保険請求件数     54.5万人    55.7万人      55.7万人

(出所:ヤフー)

住宅関連の指標は、これまでと同じ軌道です。
底は打ちましたが、明確に「回復」と言えるのかが問題です。

在庫が約150万戸、今後1年で予想される差押さえ物件が
約200万戸に達します。
現在庫と潜在在庫を、安い価格で新規需要を掘り起こして
売れるかどうかです。

11月で終了予定の、初回住宅購入者に対する8000ドルの
補助金の帰趨も、注意を要します。
この制度は既に140万人が利用しているとのことです。

失業保険請求件数は、徐々に少なくなってきましたが、
受給者数はまだまだ高水準です。

個人消費の持ち直しには、雇用増が不可欠です。

9月フィラデルフィア連銀製造業景況指数は、非常に良い数字でした。
この指数はゼロ以上で景気拡大を示します。
前月が4.2で、今月は14.1でした。

しかし、指数の内容で、気懸かりなことがいくつかあります。
雇用と新規受注が悪化しています。
また、6ヶ月先の見通しも悪化しました。


2)今週の株式相場展開


<米国>

主要株価指数は、年初来高値を連日で更新しました。

予想を上回る経済指標、ドル安、潤沢なキャッシュ・ポジション等、
相場を取り巻く環境は、すこぶる良好です。
調整する気配はありません。

1年で一番パフォーマンスの悪い9月。
リーマン・ショック1周年。
悪夢は記憶に新しいですが、相場は強いです。

週間騰落は、ダウで+2.24%、ナスダックS&P500が同じ+2.50%、
ダウ輸送株指数で+0.13%でした。

輸送株指数のもたつきが、少し気になります。

<日本>

円高が足を引っ張っています。
新閣僚の発言も銀行株等の下げを加速させています。
ラマダン(通常海外投資等は控える傾向が高い)は明けましたが、
外国人投資家の日本株買いは目立ちません。

CTAの、株価指数先物市場での、
大きな売り買いで、現物市場も影響を受けています。
つまり、現物株売買の厚みがないことの証左です。


日経平均で、1週間で0.71%下げました。
日本株はOECD諸国経済の先行指標と言われています。

今週は、世界の株式市場は高いのにもかかわらず、日本株が上昇しないのは、

1)日本固有の問題が根底にあるのか、
2)向こう6ヶ月から9ヶ月くらい先の世界の経済成長が
落ち込むことを示唆しているのか、どちらかです。

<中国>

上海総合指数は、節目の3000ポイントを軽く抜けました。
恐ろしいほどの回復力です。
伸び盛りの国は違います。

しかし、週末に100ポイント近く下げ、再度3000ポイントを切りました。
ボラティリティーの高い状態は継続しています。


3)来週の主な経済指標等


<米国>


日付       項目               予想      前月/前週/前期
21日(月)   景気先行指数           0.7          0.6
22日(火)   7月住宅価格指数

23日(水)   FOMC議事録
24日(木)
   新規失業保険請求件数   55.0万人       54.5万人
24日(木)   8月中古住宅販売       535万戸       524万戸
25日(金)   8月耐久財受注         +1.0%        +4.9%
25日(金)   消費者心理指数         70.2         70.2
25日(金)   8月新築住宅販売       44.5万戸       43.3万戸

(出所:ブルームバーグ

<日本>

24日(木) 8月貿易統計



4)来週の株式相場動向


<米国>

週間シナリオは3つです。

A)今週と同様、来週も年初来高値を更新し、2%以上上昇する
B)高値警戒感はあるものの、高値を維持する

C)景気の底打ちは確認済み、回復度合いに注意が向き、値を消す

それぞれの確率は、Aが40%、Bが30%、Cが30%と考えます。

9月15日時点の、「インベスターズ・インテリジェンス」の調査では、
ブルが減少しました。
2.00以上が「極端な強気」で、警戒水準の「ブル・ベア・レシオ」は、
1.96まで低下しました。

同様の調査で、「米国個人投資家協会」が行っている調査があります。

9月16日時点で、ブルが42.14%、ニュートラルが17.86%、
ベアが40.00%となっています。


テクニカルには、短期的に買われ過ぎ状態ですが、
一向に調整するムードはありません。

<日本>

世界同時株高から、日本だけ取り残された状態です。
その上、連休です。

新政権発足、新政府の方針、新閣僚の発言、G20等々色々あります。
来週は2営業日しかなく、相場は通常の週以上に外部要因で上下します。

<中国>

上海総合指数で、2700から3000ポイントのレンジで、
上下激しく動くシナリオに変化はありません。

<来週の一本勝負>

今週は、「日米株式とも、リスクは取らずに、ニュートラル」としましたが、
結果、米国株式市場が上昇を続け、ハズレました。

日本株は、まずまず正解でした。

来週も、筆者のスタンスは変わりません。
高値警戒です。

ちなみに、それまではブルで見ていた、米国株式市場の見方を変えたのは、
8月15日の定期配信です。

「そろそろ降りたい」とお伝えしたときの、
ダウは約9400ドルのレベルでした。

当時との比較で、相場が上昇して現状+4.4%です。
一方、日経平均は約10600円のレベルでしたから、現状は-2.2%です。

あえて、リスクを取るとすると、「米国売りの日本買い」のポジションが
面白いと思います。
ただし、成果は1週間よりも長期で考えておく必要があります。

TOPIXS&P500の値動きに乖離が見られます。

TOPIXが割安で、S&P500が割高です。


5)その他



金価格が高値を更新するか、1トロイ・オンス1000ドルを切るか、
筆者は、いったん金価格は下押しそうな気がします。

高値を取るには、ドル安が一段と進む必要があります。

インフレを警戒するのであれば、
各国の国債利回りは上昇する必要があります。
株価も調整する必要があります。

国債利回りは低い状態のままです。
当分、中央銀行は金融政策の変更はしません。
その上、ジャブジャブの金余りで、株式市場は強いです。

為替は対ドルで、90円手前で小休止です。
いずれ80円台に突入すると思いますが、利益確定のドル買戻しが出ます。

リズムとしてドル買いも入ります。
シカゴの円買いポジションの整理も出ています。

週末の、英国の銀行の資本不足観測は、
ドル買戻しの契機になった感じがします。


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