平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2009年10月03日

来週の米国株式市場と日本株式市場(10月05日〜10月09日)


1)今週発表された経済指標等のまとめ



<米国>

項目                  実数       予想     前月/前週/前期
7S&Pケース・シラー住宅価格指数

                     +1.6%       NA        +1.4%
9月消費者信頼指数         53.1       57.0         54.5

9月ADP雇用報告         -25.4万人     NA       -27.7万人
第2四半期GDP改定値       -0.7%      -1.2%       -1.0%
9月シカゴPMI             46.1       52.0         50.0
9月新車販売            670万台     800万台     1010万台

8月個人所得             +0.2%     +0.1%        +0.2%
新規失業保険請求件数     55.1万件     53.7万件     53.4万件
ISM製造業景況指数         52.6       53.5         52.9
8月建設支出             +0.8%      -0.1%      -1.1%
9月失業率               9.8%      9.8%        9.7%

9NFP               -26.3万人    -17.0万人    -20.1万人
8月製造業受注           -0.8%      +1.0%       +1.4%

(出所:ブルームバーグ


筆者は何度も繰り返していますが、やはり、米国経済は、
財政赤字拡大を伴う、政策の後押しがなければ、
成長の足取りが弱い実態が、明らかになりました。

経済が、急激な落ち込みから、少し持ち直しただけで、
景気回復が非常に強いものだと、感じてしまうのは仕方ないことです。

今週の経済指標からは、FRBが「出口戦略」を実施するまでには、
相当な時間が必要だと、再確認ができました。


ポジティブな見方をすれば、景気は再度大きく下振れする可能性は低く、
万が一の場合は政府やFRBが対処するため、
しばらくは踊り場にさしかかったと言えます。

<日本>

日本でも、CPIの下落傾向が止まりません。
デフレです。

日銀短観では、大企業製造業は、予想通り、
2期連続の改善を見せました。

しかし、今後の予想収益は伸び悩みです。

想定為替レートは、ドル円で平均94.50で、
現状の円高が続くと、さらに厳しいものが想像できます。

鉱工業生産と失業率は、インパクトがありませんでした。


2)今週の株式相場展開


<米国>

週初は、久しぶりのM&Aのニュースで、にぎわいました。
相場は大きく上げましたが、年初来高値を抜くまでには至りませんでした。

サブプライム以前の、相場が良いときは、月曜日は
M&Aのニュースが出てくることが多く、相場は上げることが多かったです。

火曜日以降、経済指標に失望して続落しました。

しかし、雇用統計での相場の反応は、興味深いです。
事前に雇用悪化が想定できたため、免疫がありました。
ザラ場で一時プラス圏で推移し、相場の腰の強さには驚きです。

週間では、ダウが-1.84%、ナスダックが-2.05%、
S&P500が-1.84%、ダウ輸送株指数が-3.04%でした。

7月以来の2週連続安でした。

また、ダウ以外の指数は、直近高値から5%以上の下落を記録しました。
ダウ輸送株指数は高値からの下落率は-8.95%です。

米国では、「調整相場入りすると、平均的に10%調整する」、
と言われていますので、輸送株指数は、そろそろ10%の調整です。

金曜日のザラ場では一時、直近高値から-9.86%まで下げていました。

<日本>

新政権の政策、閣僚の発言、円高、米国株式の変調等で重苦しい週でした。

日本株が、9月の主要株式市場で最悪だったとのこと。

1週間で、日経平均とTOPIXはともに、-5.20%と下落しました。
総選挙後、日経平均のザラ場高値は10767円ですから、
すでに-9.61%の下げです。

TOPIXでは-11.41%です。

<中国>

上海総合指数は、国慶節の休み前まで調整しました。


3)来週の主な経済指標等


<米国>

日付     項目                 予想       前月/前週/前期
5日(月)  9月ISM非製造業景況指数     50.0          48.4
7日(水)  8月消費者信用残高       -85億ドル       216億ドル
8日(木)  
新規失業保険請求件数     54.0万件        55.1万件
9日(金)  8月貿易統計           -330億ドル      -320億ドル

(出所:ブルームバーグ

最近の傾向として、予想数値が楽観的になってきていると感じます。

指標の発表を受けて、結果として、相場はネガティブな反応になっています。
ISM非製造業景況指数が50を超えるかが重要です。

米銀の貸し渋りも大変な状況です。
消費者信用残高が、先月のように落ち込み幅が、
過去最大を更新するようなことがあると、シビアです。

新規失業保険請求件数も重要な指標です。
マーケットの関心は、製造業・大企業の生産面から、雇用にシフトしています。

<日本>

7日(水)  8月景気動向指数
8日(木)  9月景気ウォッチャー調査
9日(金)  8月機械受注


景気ウォッチャー調査と日本株式相場との連動性は高いので、要注意です。
その他は、あまり材料にはならないと思います。


4)来週の株式相場動向


<米国>

調整局面が継続するかどうかです。

一部、足の速い指数(ダウ輸送株)は、
すでに下げ一服のレベルまで下落しています。

金曜日の場味では、調整が一旦停止になる気配が匂います。


前回の調整局面の救世主は、シスコ・システムズ
金融株(とくにゴールドマン・サックス)でした。

強気の予想と好業績が、相場の方向を変えました。

7日(水)から、アルコアを筆頭に第3四半期の決算発表です。
これまでの流れで、製造業大手企業は良い決算になることは
容易に想像されます。

さて、いつものように、週間シナリオは3つです。

A)調整局面が一服する
B)調整局面が継続する
C)再度高値に挑戦する

それぞれの確率は、Aが50%、Bが30%、Cが20%と考えます。

9月29日時点の、「インベスターズ・インテリジェンス」の調査では、
再度ブルが増加しました。

2.00以上が「極端な強気」で警戒水準の「ブル・ベア・レシオ」は
2.14と上昇しました。

米国個人投資家協会(AAII)の調査では、9月30日時点で、
ブルが43.55%、ニュートラルが20.97%、
ベアが35.48%となっています。

<日本>

CMEIMMのポジションで、円の買い建て水準が、依然高いです。

米国雇用統計で、ドル円は88円を切るまでの勢いはありませんでした。

目先は、ドル安一服ではないかと感じます。
「強いドル」発言も散見されます。

たとえ、米国債を購入してくれる国に対するリップ・サービスだとしても、要注意です。

筆者は、これでドル高へ相場転換したとは思いませんが、
相場は一方通行ではありません。

上記のような為替動向を受けて、また、TOPIXはすでに
直近高値から11%以上調整していることも合わせて考えると、
日本株も調整一服となる可能性が高いと思います。

強気転換したわけではありません。

リズムとして、下げるのも小休止が必要と考えているだけです。


日米とも、7月の小幅調整の再現となるのか、
それとも、違った展開を示すのかは、注意深く見ておきたいです。

市場センチメントや経済指標等から考えると、今回の調整は、
もう少し時間がかかり、前回よりは深い調整になりそうな予感がしています。

<中国>


国慶節で8日(木)まで休場。

<来週の一本勝負>

筆者の高値警戒スタンスは、2週連続して、正解でした。

毎週、短期相場を当てようと努力していますが、
短期相場は当たりハズレはつき物です。

来週も…と肩に力を入れています。

上述したように、日米株式相場と為替相場は一方通行の動きはないと考えます。
調整が、早く浅く終了するかどうかの見極めの週だと思います。

もし、7月と同じであれば、年末に向けて大相場が来る可能性があります。

しかし、筆者は理屈からは、企業収益がさらに好転しない限り、
割高だと判断しています。

つまり、バリュエーションからは、株は買えません。

相場は相場に聞け」と言いますから、素直に相場の動向を見ないといけません。

毎年10月は相場変動が大きい月です。
1896年以降100年以上の統計では、ダウの10月の標準偏差は、
他の月のそれより40%も高いです。

様子見の中での戦略は、ストラドルです。
株価指数オプションで、期近の同一行使価格・同一権利行使日の
コール・オプションプット・オプションを同時に買い建てます。

市場のボラティリティーが大きくならなければ、
オプション料は損しますが…。

「バイ・ボラティリティー」戦略です。

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