平松雄二の 株と為替に勝つ!
ホーム>過去のメルマガ
過去のメルマガ
2009年
2010年
チャートの小部屋
用語集
欧州信用危機小年表

2009年11月07日

来週の米国株式市場と日本株式市場(11月09日〜11月13日)


1)今週発表された経済指標等のまとめ


<米国>

項目                   実数       予想     前月/前週/前期

10月ISM製造業景況指数       55.7       53.0         52.6
9月建設支出             +0.8%      -0.2%        +0.8%
10月新車販売台数         790万台     730万台      670万台
9月製造業受注            +0.9%      +1.0%       -0.8%
10月ADP雇用報告         -20.3万人     NA        -22.7万人
10月ISM非製造業景況指数     50.6       51.6         50.9
新規失業保険請求件数      51.2万件     52.3万件      53.0万件
10月失業率              10.2%      9.9%         9.8%
10月NFP               -19.0万人    -17.5万人     -21.9万人
9月消費者信用残高       -148億ドル    -100億ドル    -120億ドル

(出所:ブルームバーグ

経済指標はこれまでと同じ流れでした。
略して、生高消低(製造業の生産は回復、

雇用の弱さで消費の盛上りに欠ける展開)です。

注目されたFOMCでは、政策金利は据置きで、
政府機関債の買入れ額が減額(2000億ドルから1750億ドルへ)されました。

「長期にわたり異例な低金利」は継続されましたが、
低金利の条件に、「インフレが抑制されていること」が付与されました。

失業率は26年ぶりに、10%を超えました。

雇用が減少している事実よりも、悪化スピードが確実に低下している点に、
市場は着目しています。

それにより、消費も底堅く推移すると読んでいるようです。



2)今週の株式相場展開


<米国>

著名投資家ウォーレン・バフェット氏が率いる、バークシャー・ハサウェイが、
鉄道大手バーリントン・ノーザン・サンタフェの買収を発表、
ダウ輸送株が急騰しました。

FOMCも無事通過、失業率は二桁になっても、ピークが近いと判断、
市場は明るいムードになってきました。

週間騰落率を見ると、ダウで+3.20%、ナスダックで+3.29%、
S&P500で+3.20%、ダウ輸送株では+6.62%と上昇しました。

先週、ダウ以外の指数は、5%越えるミニ調整局面入りしていましたが、
早くも切返してきました。

しかし、まだ直近高値は抜いていないので、
方向転換したとは過去形では言えません。

繰返しますが、バフェット氏の買収発表が、
相場の転機になった可能性は十分あります。

<日本>

ヘッジ・ファンドの決算絡みの売り、国内機関投資家の売り、
期待感の大きかった新政権への失望、企業決算は比較的良かったですが、
需給悪や政治不信、巨額な財政赤字、デフレ等々、
市場の雰囲気は明るくないです。

日経平均は-2.45%、TOPIXは-2.31%とそれぞれ週間で下げました。

日経平均とダウは表面の数字でインデックスは逆転しました。

<中国>

経済指標も良好で、堅調な週でした。


3)来週の主な経済指標等


<米国>

日付    項目               予想    前月
/前週/前期

12日(木) 新規失業保険請求     50.5万件     51.2万件
13日(金) 9月貿易統計        -315億ドル    -307億ドル
13日(金) 11月消費者心理指数     72.0        70.6

(出所:マーケット・ウォッチ

経済指標の発表が少ない週ですが、国債の入札が多く、
その結果が相場に影響を与えることがあります。


4)来週の株式相場動向



<米国>

一週間と言う超目先ではなく中長期では、FRBは、
「長期にわたり異例な低金利」を変更しません。
その上、丁寧に「インフレの兆しが出るまで」と条件を付与しました。

このことから、次のことが言えます。

1)FRBは、ドル資金を市場にジャブジャブにしていますから、
 ドル・キャリー取引を肯定しています。

2)FRBは心の底から、ドル・キャリー取引
 株を含むリスク資産の上昇を望んでいます。

3)FRBは、リスク資産である不動産価格の上昇、
 とくに商業用不動産が上昇することを望んでいます。
4)FRBは、デフレ・スパイラルに陥るよりは、インフレを望んでいます。
5)FRBは、バブルは破裂するまではバブルではないと考えています。
6)FRBと財務省は、ドルの暴落を未然に防ぎつつ、
 秩序だったドル下落を狙っています。
7)FRBと財務省は、巨額な外貨準備を運用する手段は、
 米国債しか存在しないと考えています。
 たとえ、IMFが放出する金をBRICs諸国が購入しても、高が知れています。
 その上、インフレにつながる可能性のある金価格が上昇することは、
 FRBにとって好ましいことです。

8)結果として、財政赤字は心配しなくても、きちんとファイナンスされ、
 金利は低い状態が継続可能です。

FRBは、バブルが発生するのを待っている状態です。
バフェット氏の投資行動も、オバマ政権やFRBと裏で
意思疎通をした上でのものではないかと思います。

米国の指導層や上層部は、一般では計り知れないつながりがあるものです。

さて、来週の超短期シナリオです。

A)年初来高値を目指す
B)高値で一進一退を繰返す
C)小安い展開になる

それぞれの確率は、Aが40%、Bが40%、Cが20%と考えます。

<日本>

米国と中国に追随しますが、パフォーマンスは相対的に良くないと思います。

<中国>

バルチック海運指数の連騰で示唆されるように、
上昇を続ける可能性が高いと思います。

<来週の一本勝負>

「好事魔多し」と言いますから、年初来高値をつけるとすると、
そこでは、利喰い売りや、ショート・ポジションや、
プット・オプションの買い等で望みたいところです。



5)その他


太陽光発電のファースト・ソーラー(ティッカーはFSLR)は、
決算発表以降、大きく下げています。

しかし、オバマ政権の国策に沿った会社だと思います。
筆者は昨年の大統領選挙以降、この会社は面白い存在だと思い、
見守っています。


                    ページ・トップへ     ホームへ