平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2009年12月05日

来週の米国株式市場と日本株式市場(12月07日〜12月11日)


1)今週発表された経済指標等のまとめ


<米国>

項目                 実数      予想     前月/前週/前期
11月シカゴPMI           56.1       53.0        54.2
11月ISM製造業景況指数     53.6       55.0        55.7
10月建設支出          ±0.0%      -0.4%      -1.6%
11月新車販売台数       1093万台    960万台     1050万台
11月ADP雇用報告       -16.9万人     NA       -19.5万人
新規失業保険請求件数    45.7万件    48.5万件      46.2万件
11月ISM非製造業景況指数   48.7       52.0         50.6
11月NFP             -1.1万人    -10.0万人     -11.1万人
11月失業率            10.0%      10.2%       10.2%

(出所:ブルームバーグ・一部マーケット・ウォッチ

シカゴ購買部協会が発表した11月景況指数は、
予想を上回り2ヶ月連続して上昇しましたが、
ISM製造業景況指数は、逆に予想を下回りました。

底打ちから成長へと歩を進めていた製造業は、
ここで小休止する模様です。

ISM非製造業景況指数は景気拡大の分岐点と言われる50を切りました。

公表されたベージュ・ブックでは、緩やかな改善が確認され、
個人消費も回復傾向とされました。

今週もっとも注目された雇用統計は、
予想外の失業率の低下と雇用者数減少の大幅な鈍化でした。

人材派遣が大きく伸びたための数字ですが、
派遣は雇用の先行性があるとされています。

株価上昇による資産効果も手伝い、
消費では一部高級品が売れているとの観測があります。

米国では、1%の富裕層が消費全体の20%を占めています。


2)今週の株式相場展開


<米国>

雇用統計の発表があった金曜日には、
主要株価指数はザラ場で高値を更新しました。

面白いことに、その中でもダウ輸送株指数のみが、
引け値ベースの高値を更新しましたが、
他は値を消し引け値では高値を更新できませんでした。

週間騰落率を見ると、ダウで+0.77%、ナスダックで+2.61%、
S&P500で+1.33%、ダウ輸送株で+4.56%と、
堅調ながらもどちらかと言えば横ばいに近い商状でした。

ダウ理論信奉者には、心強いダウ輸送株指数パフォーマンスでした。

<日本>

日本銀行の臨時政策決定会合の報道を受け、
短期的売られ過ぎの状態から、強烈に買戻しが入りました。

為替も突っ込み相場から、ドルが買い戻されました。


週間騰落率は、日経平均は+10.36%、TOPIXは+9.69%と
1週間での上昇では今年最大でした。

日本株でもこのような良いパフォーマンスがあるものだと、少し驚きです…。

<中国>

製造業の好調な経済指標を受け上昇、週間騰落率は+7.13%でした。


3)来週の主な経済指標等


<米国>

日付    項目                予想    前月/前週/前期

10日(木) 新規失業保険請求件数   44.8万件     45.7万件
10日(木) 10月貿易統計        -370億ドル    -365億ドル
11日(金) 11月小売売上          +0.5%      +1.4%
11日(金) 11月消費者心理指数      69.0        67.4
11日(金) 10月企業在庫          -0.2%      -0.4%

(出所:マーケット・ウォッチ

雇用改善の継続が確認されそうです。

消費関連指標は大切ですが、現下のクリスマス商戦の動向の方が、
より気になります。



4)来週の株式相場動向


<米国>

ドルの短期的な買戻しが続くのかどうかが、
大きな注目点だろうと思います。

これまでの一連の米国の経済指標では、
来年一杯はFRBによる政策金利の変更はないと、
市場は決め打ちしていました。

ドル・キャリー取引がやりにくい環境になると、
バブルを形成しつつあったリスク資産市場に、
暗雲が広がることもあり得ます。

新興国市場も然りです。


流動性に支えられ、景気回復を先取りする形で上昇してきた米国株、
不景気の高でした。

ドル安=グローバル企業の業績向上、
=米国株高の図式でした。

急角度で雇用回復が継続するとは思えませんが、
今回の雇用統計で警戒する市場参加者は多いのではないでしょうか。

そうでなければ、相場はもっと高くなっていてもおかしくないと思いますが、
小幅の上昇に留まりました。

ダウは10500ドル台の滞空時間が短く感じます。


米国のデフレ傾向は極わずかですが、緩和されてきました。

雇用とインフレで、金融政策変更のヒントや匂いを嗅ぐ時期だと
感じている市場参加者がいるのだと思います。

12月01日のインベスターズ・インテリジェンス・サーベイ
ブル・ベア・レシオはさらに上昇して、2.99となっています。

ちなみに前週は2.88でした。
警戒値ですが、お構いなしに株式相場は上昇を続けています。

来週の短期シナリオです。

A)高値で一進一退を繰返す(±2%以内)
B)相場は少し(3%程度)調整局面に入る展開になる
C)引き続き堅調で、上昇を続け年初来高値を更新する

それぞれの確率は、Aが50%、Bが30%、Cが20%と考えます。

<日本>

短期間で急上昇したので休みたいところですが、為替の安心感も手伝い、
もう少し上昇するフォロー・スローがありそうです。

来週は為替がメインです。

<中国>

3400ポイントの年初来高値に挑戦するでしょうが、
その後も堅調さを継続できるかどうかです。

経済指標よりも、人民元に人為的な操作が入る時期を
探りそうな展開だと思います。

<来週の一本勝負>

基本的にドル余剰の流れは変化していません。

米国の財政赤字はまだ増大します。
アフガニスタンへの増派は、個人的には首を傾げています…。


11月の雇用統計のみで、ドル安の流れが変化したとは思いません。

前週からのドバイ・ショックの行き過ぎに、
雇用統計が増幅させた結果だと思います。

今は国際不均衡を是正する過程です。
米国は輸出を増大させなくてはならないのです。
日中は輸入をしなくてはならないのです。

交易条件からドルは強くしてはならないのです。

日本は、残念ながら輸入余力はありません…。

筆者は、超長期や長期で円高が継続するとは思っていません。
円の抱える病巣は深いものがあります。

しかし、短期需給では、ドルは買えませんし、
相場観からはドル円で最高値を更新しないとすまない展開だと思います。

民主党政権は見上げたものです。
郵政問題、沖縄米軍基地問題、亀井金融相の言動、
ばらまき政策、その他すべてが、日本が単独介入するよりも
効果的な円安誘導策に見えます。

故意に、政治資金問題や連立政権の
足並みの乱れを装っているに違いありません。

自民党政権が続いていたら、
今頃は1ドル70円を切っていたと思います。

恐るべし民主党です。
これは、小沢一郎氏の策略でしょうか。

来週は、株ではなく為替です。

とにかくドルは売りたいと思います。
08月08日の配信以来、単純にドルを売りたい衝動に駆られます。

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