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2009年12月30日

需給ギャップGDPギャップ


先日、内閣府が7-9月期のGDP成長率を発表した際、
需給ギャップは-6.7%の35兆円になったと同時に発表しました。
4-6月期との比較では、約5兆円も改善したとのことでした。

需給ギャップの意味は、お分かりだと思いますが、
もう一度おさらいしておきます。

需給ギャップとは、日本国内にある製造設備等を、
遊ばせることなくちゃんと稼動させた場合の供給額と、
現実の国内の需要額の差を言います。

GDPギャップと言うこともあります。

マイナスの場合は、需要が少なく供給が多い状態で、
デフレ傾向です。

プラスは、需要が供給を上回っているインフレ傾向の状態です。

ただし、ニュースで需給ギャップが取り上げられるときは、
マイナスの需給ギャップです。

上記35兆円の需給ギャップは、
供給力が需要よりも35兆円多いと言うことです。

言い換えれば、需要が35兆円不足しているとも言えます。

日本政府は、需要不足を補うために毎年補正予算を作り、
財政赤字を膨らませています。

需要が不足しているので不景気になり、
財政出動して需要を刺激し、景気を立ち直らせようとしているのです。

本当にそれで大丈夫なのでしょうか。

供給力を洋服のサイズ、需要を実際の自分の体型と、
考えると面白いことが言えます。

政府のやり方は、自分の体型が洋服のサイズに比べ小さいので、
どんどん食べて太ることによって、
洋服がぴったりと合うようにしているのです。

そのような食生活を続けると、
メタボリック・シンドロームになるのではないでしょうか。

自分の体型は、食生活に気をつけ
定期的な運動をして体調を維持して鍛え、
サイズが大きくなった洋服は、
サイズ直しをするか買い替えることが、正論ではないでしょうか。

どうして、洋服のサイズが大きくブカブカになったのでしょうか。
根本に戻って考えてみましょう。


1)痩せた

決して無理をしてダイエットしたわけではないが、
少し痩せたので洋服のサイズが大きくなった。
バブル崩壊後、一向に見えない新たな経済成長路線。
政治の安定性が損なわれている。
少子高齢化および人口減少は解決できない根深い問題。
年金問題で将来の安心を担保できていない。
結果的に、ストレスで食欲が減退し痩せてしまった=需要が減少した。


2)超特大サイズの洋服だった

驚いたことに着ている洋服は、一人用の普通サイズではなかった。
日本の製造業の優秀さから、米国等が日本製品を必要としていた。
その上、このところ中国が力をつけ、日本の半製品等を輸入し、
完成品を米国へ輸出していた。
別の言い方をすると、日本企業が中国へ進出し、
日本から製品の一部を調達し完成させ、中国から米国へ輸出していた。
つまり、洋服は日本の一人用の普通サイズではなく、

米国や中国の一部まで着られる、
複数人用の超特大サイズのものだった=供給過多。


このような状態で、補正予算を沢山食べて太っても、
洋服にぴったり合うまで太ることは不可能です。

巨額な需給ギャップがあるので、補正予算の効果は薄いのです。
砂漠に水を撒くようなものです。

メタボの結果、将来的には、高血圧・糖尿・動脈硬化
脳梗塞・心筋梗塞等が待ち構えています。

来年以降、米国の「出口戦略」により、
「ドル安」が「ドル高」へ方向転換するケーズは、
日本の製造業にとっては願ってもない朗報です。

しかし、考えておかなくてはならないのは、
日本の財政問題から円安に転換する場合です。
日本の国力を削ぐ円安になります。

洋服のサイズ直しや買い替え等々の無責任な処方箋について、
来年書いてみようと思います。


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