平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年01月21日

翼を下さい(米国へ飛びますか…)


JALが会社更生法を申請して、ついに法的整理に入りました。
負債総額はグループ会社を含めて、2兆3000億円余りで、
今期末は債務超過8676億円が見込まれているとの報道がありました。

民主党政権を、少し期待して見ていましたが、
本当に民主党に任せておいて大丈夫か心配になってきました。
しかし、自民党ではさらに酷い状況だったかも知れません。
政権交代した政治も早くも閉塞感が充満しています。

<3年前の公募増資>

JALは自民党政権の3年前、1400億円もの公募増資をしました。
今期は8000億円以上の債務超過を見込んでいます。

確かに、リーマン・ショック以降の経営環境は厳しいと思いますが、
3年前の公募増資の際、公募増資ができる財政状態だったのでしょうか。

この点は大いに疑問です。

会計監査、東京証券取引所、幹事証券会社等は
きちんと責任ある仕事をしていたのでしょうか。
この公募増資の正当性につて、恐らく法的な争いが
今後起きるのではないかと思います。

<前原発言>

国土交通大臣の前原氏は就任後、「JALは潰さない」と明言しました。
会社更生法申請は常識的には潰れることです。
大臣まで嘘をついてはいけません。

前原大臣の言葉を信じて、JAL株を買った投資家がいるかも知れません。
株式投資の自己責任原則は当然ですが、
所管の大臣が潰さないと言ったのですから、
大臣の責任はどうなるのでしょうか。

人間、嘘をつくようになるとおしまいです。

小泉政権時代に、金融担当大臣だった竹中氏が、
「株は絶対に上がる」と発言して物議を醸しました。

しかし、前原発言は、竹中発言よりもっと性質が悪い発言だと思います。
自分が許認可権を持ち、殺傷与奪権を持つ
航空会社を潰さないと言ったのですから…。

<戻らない税金>

企業再生機構が3000億円超の出資、日本政策投資銀行と機構が
総額6000億円の追加融資枠を設定、銀行は7300億円の債権放棄等々で、
3年後には黒字を見込むとのことです。

否定的なことを言うのは少し気が引けますが、
結論的に「公的資金」は戻ってこないと思います。
再生が成功するのは、とてつもなく困難だと思います。

<増加しない乗客>

マクロ経済的には不景気で、
飛行機を利用する乗客数が増加するとは考えにくいです。

ジャパン・パッシングもあり、
商用や観光で日本を訪問する外国人は増加しないと思います。

大きく円安に振れることがあれば、日本の割安感が出て
観光客が増加するかも知れませんが、
同時に円建ての燃料油価格は高騰します。

燃油サーチャージではカバーできずに経費増は苦しいです。

同一路線で国際線は外国航空会社へ、
国内線は国内競合他社へ乗客は流れます。

経費削減で、機内サービスの質は落ちます。
競合他社はチャンスなので、
サービスの質を維持向上させればJALには負けません。

<マイレージ継続の不公平>

マイレージ・プログラムは継続する予定ですが、
なぜ倒産企業のマイレージと言う債務を税金で賄うのでしょうか。

マイレージはいったんゼロにすべきではないでしょうか。
マイレージ保有の有無は国民によって差がありますが、
税金は全国民のものでその税金投入に不公平があります。

<絶対的安全性>

あってはならないことですが、機体整備に十分資金を回せるでしょうか。
絶対条件である安全性に少しでも疑問符がつけば終わりです。
この点が一番心配です。
取り返しのつかない事態だけは、絶対にあってはならないと思います。

<国や官僚の仕事>

今後、国がJALの経営に関与するわけですから、
国内の不採算路線をドライに廃止することができるでしょうか。

飛行場と言う公共事業で金をばら撒き、
親方日の丸のJALを飛ばすやり方が変えられるとは思いません。

たとえ民営化したJALであっても、国や官僚(天下りも含め)が
やってきたことが潰れたJALのすべてだと言っても過言ではないと思います。

最近ではよくテレビ番組でも取り上げられますが、
道路を作るときの需要予測はとんでもなく過大に見積もられています。
飛行場を作るときの需要予測も同じです。

税金投入を正当化するために、過大な予測をしています。
公務員はでたらめな仕事をしても首にはなりません。

民間企業であれば、厳しく責任を追及され解雇です。
この国は何かおかしいです。

<重なって見えるJALと日本の未来>

国や官僚が甘いシナリオを書く、不採算でも変更できない、
同じことを繰り返し創意工夫する必要がない、
従業員の待遇は抜群である、OBの年金も恵まれている、
借金が増加する、債務超過に陥る、会社更生法を申請する、
債務削減で年金受給額が減る、再生を図ろうとするが…、
これは潰れたJALの軌跡です。

どことなく日本と似ていないでしょうか。

言葉を少し変えれば、日本の立場と同じです。
ダムや道路や飛行場や豪華な役所を作る、従業員を公務員に変える、
会社更生法を年金制度改革にする等々で、
将来の日本は今回のJALと同じ結末になりそうな気がしています。

杞憂だと良いのですが…。

<預入限度額変更か…>

以前も書きましたが、民主党の政策はある意味で筋が通っています。
「民から官」の流れです。

郵政民営化の大転換はその一つです。
資金配分を民間の知恵に任せずに、官僚を信じることです。
増加し続ける国債発行は、郵貯銀行とかんぽ生命保険で購入します。

預入限度額が1000万円だと低すぎるのでしょう。
国債を沢山購入するための原資として、貯金が増大しないといけません。
民間銀行では融資ニーズが少ない上、
JALの債権放棄をしなくてはいけません。

その他に不良債権もあります。
増資しないと自己資本が維持できないのです。
新規に国債を引き受ける余裕がないのです。

不公正な競争条件だと思っても、背に腹は変えられません。
民間は黙って受入れるしかないのです。

とにかく郵貯銀行は限度額を引き上げなくてはいけないのです。
国民は郵貯銀行にお金を預け、郵貯銀行は国債を買うのです。
そもそも郵貯銀行は融資できませんから…。

<政治を変えよう>

この国は何かがおかしくなっています。
次の選挙では、必ず投票することです。

そして将来の日本を真剣に考える候補者と政党に入れましょう。
非常に危険なところまで来てしまっていますが、まだ間に合います。

行動するのは今です。

<もう一つの選択肢>

実は、もう一つの選択肢があります。
日本は独立国としての地位を捨てます。
米国の一部になれば良いと思います。

日米安全保障条約は不用となります。沖縄の米軍基地問題は、
自国の軍隊の基地問題になります。

日米とも借金だらけです。
日本政府の債務は米国政府の債務にすれば良いだけです。

米国国債はトリプルAの最上級格付けです。
ドル円の為替問題は消滅します。

円高で苦しむ必要はなくなりますが、
ドル安が生活を直撃するかも知れません。

しかし、米国の貿易赤字が減少します。
日本が保有する米国国債が
現在の米国の対外債務の減少に役立ちます。

少子高齢化で悩む必要はなくなります。

しかし、外国語である英語を勉強しなくてはいけません。

国と地方を問わず公務員はいったん全員解雇されます。
米国政府が新たに公務員を雇用すると考えます。
地方自治が存続するか分かりません。
政治家の数は公務員同様大幅に削減されます。

諸制度が大きく変更されますが、それを受入れるしかないのです。

翼を下さい。米国へ飛びます。

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