平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年01月30日

来週の米国株式市場と日本株式市場(02月01日〜02月05日)


1)今週発表された経済指標等のまとめ


<米国>

項目                  実数     予想   前月/前週/前期
12月中古住宅販売        545万戸   590万戸    654万戸
FOMCミーティング開始
11月ケース・シラー住宅価格    +0.2%    NA     ±0.0%
1月消費者信頼感           55.9     53.5      53.6
12月新築住宅販売        34.2万戸   37.0万戸   36.6万戸
FRB金融政策発表
12月耐久財受注           +0.3%   +1.6%     +0.2%
規失業保険請求件数       47.0万件  44.0万件   47.8万件
第4四半期GDP           +5.7%     +4.5%    +2.2%
1月シカゴPMI             61.5      57.0      60.0
1月ミシガン大消費者心理確報値 74.4      73.0      72.8

(出所:ブルームバーグ

今週発表された住宅関連の経済指標は、
今ひとつぱっとしませんでした。

昨年11月末で終了予定だった初回住宅購入者向けの税控除が、
今春まで延長された影響です。

駆け込み需要が発生し需要の先食いで、
その反動減になったものです。

住宅価格も含め、住宅市場が回復しないと
本当の意味での米国の復活はないものと思います。

FOMCにつては、既にレポートしましたので割愛します。

また、雇用改善の足踏み状態が継続中です。

GDPは予想を超える良い数字でした。
極端に調整した在庫が回復したことが、最大の貢献です。
また、輸出も伸び前期-0.8%だった純輸出が
+0.5%とGDPにプラス寄与しています。

内需の代表個人消費の寄与度は
+2.0%と前期の+2.8%からは減少しています。

GDP統計は、消費を抑制して輸出を伸ばすと言う、
国際不均衡是正の方向性と一致しています。

効率化された製造業が、雇用を増加させずに回復して経済を下支えし、
住宅市場は底打ちしたものの低迷を続ける構図です。

<日本>

12月鉱工業生産は+2.2%、12月失業率は5.1%、
12月CPI-1.7%等々発表されていますが、
市場はほとんど無視しています。
存在感が乏しいです。


2)今週の株式相場展開


<米国>

1月の株式相場は高いと言うアノマリー1月効果」は消えてしまいました。
オバマ・ショックとでも呼べば良いのでしょうか、
低下した支持率を挽回するためのような「ボルカー・ルール」の
余震が長引いています。

将来的な米銀の収益圧迫要因と市場は捉えていますが、
リスクを取りすぎることに対する警鐘だと思います。

米国民や欧州の支持もあり、
銀行には厳しい規制がかかる可能性が高そうです。

その上、株式相場以外のリスク資産相場も影響が出始めています。

昨年3月から驚異的な上昇を見せた株式相場が、
少し休憩をしたがっていたのでしょう。

FRBが強力に推進した過剰流動性相場の終焉は
まだだと思いますが、実体経済が株式相場の期待値に
追いつくのを待つ必要がありそうです。

個別企業決算は決して悪くなく良い内容だと思いますが、
市場の期待値が高く厳しいハードルが課されていましたので、
相場的には「材料出尽し」で売られる展開の典型例でした。

週間ではダウで-1.04%、ナスダックで-2.63%、S&P500で-1.64%、
ダウ輸送株で-2.74%と連続して下げました。

月間ではダウで-3.46%、ナスダックで-5.37%、S&P500で-3.70%、
ダウ輸送株で-4.98%となり、信頼性の高い「1月バロメータ」では、
「2010年の株式相場は安い」結果になりました。

歴史的に1月は株式相場が上昇し、
1月効果」は相場の上げを意味します。

しかし、同時に1月の上下は、その年の上下との相関性が極めて高く、
1月バロメータ」とも呼ばれています。

指数は大体2%くらいの上下の収まると言う短期想定シナリオは、
ナスダックダウ輸送株でははずれました。

<日本>

週間騰落率は、日経平均は-3.71%、TOPIXは-4.23%でした。

日経平均は2週間前に節目の11000円どころでしたので、
利益確定の動きとも言えます。

外国人買いは継続中ですが、現物の株式は買っていても、
指数先物やオプションでは売っています。
裁定取引をしている機関投資家の存在です。
また、CTAが大きな売買をしている結果だと思います。

今週後半には外国人買いは止まった可能性があります。
自国の相場が下げているときに海外投資はできません。
相対的に昨年パフォーマンスの悪かった日本株への
わずかな資産配分比率の見直しで、
外国人買いが入っていたものと考えられます。

<中国>

週間騰落率は-4.45%と下げ止まりません。

昨年末との比較では-8.78%の下落となっています。

旧正月や全人代前に少し金融引き締め気味にしています。
リスク・マネーの膨張で不動産価格が上昇し、
諸物価に波及し始めているようなインフレ動向なのでしょう。

人民政府は株価や不動産価格よりも、
豚肉や野菜の価格動向に神経を使っていると思われます。
今のうちに不動産市場を少し締めておきたいのだろうと思います。
しかし現状はまだ緩和的な金融政策です。


3)来週の主な経済指標等


<米国>

日付   項目                 予想    前月/前週/前期
1日(月) 12月個人所得           +0.3%      +0.4%
1日(月) 12月個人消費支出        +0.3%      +0.5%
1日(月) 1月ISM製造業景況指数     55.0        55.9
1日(月) 12月建設支出           -0.5%      -0.6%
2日(火) 1月新車販売台数       1080万台     1120万台
2日(火) 12月中古住宅成約指数     +1.1%     -16.0%
3日(水) 1月ADP雇用報告        -4.0万人     -8.4万人
3日(水) 1月ISM非製造業景況指数    51.0        50.1
4日(木) 新規失業保険請求件数    45.5万件     47.0万件
4日(木) 第4四半期労働生産性      7.0%       8.1%
4日(木) 12月製造業受注         +1.0%      +1.1%
5日(金) 1月NFP              ±0.0万人    -8.5万人
5日(金) 1月失業率             10.1%      10.0%
8日(金) 12月消費者信用残高     -84億ドル    -175億ドル

(出所:ブルームバーグマーケット・ウォッチ、ヤフーファイナンス)

経済政策の後押しで需要を先食いしていた結果がどのようになるのか、
自動車や住宅はその良い例だと思います。

雇用統計です。
毎週発表されている新規失業保険請求件数の推移では、
NFPがプラスになるとは思えませんが…。

数字の操作(集計ミスと報告されるかも知れません)があれば、
サプライズで雇用回復です。
ドルは買われ、株も買われ、債券は売られる展開でしょうか?


4)来週の株式相場動向


<米国>

最大10%調整するとして、ダウは9657ドル、ナスダックは2094ポイント、
S&P500は1035ポイント、ダウ輸送株指数は3839ドルが
それぞれ目標値となります。

発表されたGDP+5.7%は、今後下方修正されて行くものだと思います。
初めは大きく、だんだん小さくが最近のGDPの傾向です。

雇用統計でもそうですが、発表のタイミングは早くて新鮮で良いのですが、
修正が大きく頻繁で信頼性に欠ける気がします。

さて、来週の短期シナリオです。

A)3週間下落が続いており高値から5%以上下げたので、
 この辺で下げ止まらないと本格的な調整局面に入る恐れがある
 FRB過剰流動性相場を望んでいるので、FRBや政府高官が
 下げ相場が止まるように口先介入する
 結果的に週間での指数の上下は±2%以内に収まる。
B)ギリシア等ユーロ圏の信用問題がさらに拡大し、
 いやな記憶がフラッシュ・バックする
 そうなると、下値を探る展開になる
 過去の平均調整幅の10%を通り越す下落になることは十分あり得る。
 しかし、来週大きく下げると言うよりは、
 調整が進行し2〜5%程度の幅で下げる
C)かなり調整が進んだ中国が、
 政府要人の発言等で短期的に大きく値を戻す展開
 それに連れてアジア株高、欧州米国株高、リスク資産高の展開となる

それぞれの確率は、Aが50%、Bが30%、Cが20%と考えます。

<日本>

日本独自の動きはなく、上記米国の「右にならえ」になると思います。

<中国>

大きな調整で3000ポイントを割込みました。
そろそろ底が入ってもおかしくないところだと考えます。
しかし、今週バルチック海運指数が大きく下げたことは、
近い将来の何かを織り込みに行っているのでしょうか?

バルチック海運指数を見ると、上海総合指数はもう少し下があっても
おかしくないかとも思います。


5)その他


ドル指数が上昇しています。
景気回復が遅行しているユーロには、
輸出振興としてユーロ安で好都合です。
しかし、財政や信用が契機で通貨安になるのでは、
問題が多いと思います。

おまけに円安にしたい日本にとっても、円高要因になってしまいます。
ドルが対ユーロで強くなると、米国株にはネガティブに働くでしょう。

純粋にドル・ユーロ相場を眺めると、2005年は1.20前後、2000年頃は
1.00を上回るドル高でした。

人民元の切上げは遠くない将来実現すると思います。
本来は円レートには中立だと思いますが、
過去の流れでは人民元高=円高となることが多いです。

2月から3月にかけては、日本の親会社へ海外子会社から
送金が多くなるシーズンです。

レパトリエーションと呼ばれています。
12月が米国企業のレパトリエーションで、
春は日本企業のレパトリエーションです。

このところのドル円は中途半端なところにあると感じています。
どちらかに動きそうな臭いがしています…。

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