平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年02月06日

来週の米国株式相場と日本株式相場(02月08日〜02月12日)


1)今週発表された経済指標等のまとめ


<米国>

項目                   実数     予想   前月/前週/前期
12月個人所得            +0.4%     +0.3%     +0.5%
12月個人消費支出         +0.2%     +0.3%     +0.7%
1月ISM製造業景況指数       58.4      55.0       54.9
12月建設支出            -1.2%     -0.5%     -1.2%
1月新車販売台数         1079万台   1080万台   1120万台
12月中古住宅成約指数      +1.0%     +1.1%     -16.4%
1月ADP雇用報告         -2.2万人    -4.0万人    -6.1万人
1月ISM非製造業景況指数     50.5       51.0       49.8
新規失業保険請求件数     48.0万件    45.5万件    47.2万件
第4四半期労働生産性       +6.2%     +7.0%     +7.2%
12月製造業受注           +1.0%     +1.0%     +1.0%
1月NFP                -2.0万人   ±0.0万人    -15.0万人
1月失業率               9.7%      10.1%     10.0%
12月消費者信用残高       -17億ドル   -84億ドル   -218億ドル

(出所:ブルームバーグマーケット・ウォッチ、ヤフーファイナンス)

住宅関連では、最も重要な中古住宅販売に、
先行性があると見られている1月中古住宅成約指数が発表されました。
昨年11月末の制度延長の影響が残っていますが、
底堅さはあると思います。

製造業の優位性は継続しています。
ISMは良い数字です。
昨年からの米国経済の基本的な流れは変化がありません。

景気回復には継続的な雇用増が期待される状態です。

雇用統計発表前日にギブス大統領報道官が、
雇用者数の下振れを示唆する発言をしました。

昨秋の段階で労働省が既に発表していたのにもかかわらず、
「どうしていまさら」と言う感じがしました。

雇用統計は複雑な数字でした。
NFPは予想外に減少し12月分の下方修正もありましたが、
失業率は改善しました。

経済にとって良いことは、製造業で雇用が増加したことです。

珍しいことに、消費者信用残高の減少幅が
予想以上に小さかったことが相場にプラスの影響を与えました。

カード・ローンは減少し、自動車や教育ローン等は増加しています。
しかし、11月の数字が大きく下方修正されてはいますが、
この部分は市場では無視されています。


2)今週の株式相場展開


<米国>

値動きが激しい週でした。
週初は相場が持直してきたので、
今回の調整も浅く短いミニ調整だろうと感じていました。

しかし、欧州の国家財政に市場の目が向いて、大きく下げました。
これは根が深い問題です。

金曜日の引け前に、EUがギリシャ等を救済するとの観測が流れ、
相場は前日比プラス圏に急浮上しました。
超目先では相場の方向はコツンときて、上に向いた可能性があります。
ただし、2〜3日程度しか保たないかも知れません。

週間ではダウで-0.55%、ナスダックで-0.29%、S&P500で-0.72%、
ダウ輸送株で-1.88%と連続して下げました。

短期シナリオの想定内でした。

年初来高値と今週の安値の比較ではダウで-8.33%、
ナスダックで-9.72%、
S&P500で-9.21%、ダウ輸送株で-13.07%と
かなり良いところまで調整が進んでいます。

<日本>

週間騰落率は、日経平均は-1.38%、TOPIXは-1.04%と
金曜日一日で下げたようなものです。

調整率は日経平均で-8.61%、TOPIXで-8.04%と
強気で見るのであれば、良いところまで下げたと言えますが、
日本最大の企業トヨタ問題は根が深い問題をはらんでいそうです。

この国はある分野で世界一に到達すると、
それを継続できないことが多いです。

JALは一時期運行旅客数等で世界一になったことがありました。
計算する為替相場のレベルもありますが、
一人当たりGDPの額でもそうでした。
トヨタも昨年GMを抜きました。

トヨタ問題が軽微に終わってくれれば良いのですが…。

<中国>

上海総合指数の週間騰落率は-1.67%と下げ止まりません。

高値からの調整率は-12.60%に達しています。

中国に限らず新興国の株式相場は調整入りしたと言われています。
ブラジルとインドでも1月6日の高値から11%の下げを演じています。


3)来週の主な経済指標等


<米国>

日付    項目                  予想   前月/前週/前期
10日(水) 12月貿易統計          -375億ドル   -364億ドル
11日(木) 1月小売売上            +0.2%      -0.3%
11日(木) 新規失業保険請求件数     46.5万件     48.0万件
11日(木) 12月企業在庫           +0.1%      +0.4%
12日(金) 2月ミシガン大消費者心理指数  75.5       74.4

(出所:マーケット・ウォッチ

経済指標の発表が少ない週です。
小売売上と失業保険請求と消費者心理に注目です。

G7で「ボルカー・ルール」がどのような評価を受けるのか、
米国が輸出を増加させるための為替問題に触れるのか。
そして、欧州の信用問題に進展があるのかの方が重要です。


4)来週の株式相場動向


<米国>

過去の平均的な調整率は10%なので、ダウは9657ドル、
ナスダックは2094ポイント、S&P500は1035ポイント、
ダウ輸送株指数は3839ドルがそれぞれ目標値となります。

ダウ輸送株指数は既に到達しました。

欧州のクレジット問題で相場は大きく変動します。
信用問題は波のように寄せては引くものです。

米国住宅バブルの崩壊からサブプライム問題
そしてリーマン・ショックを経て金融危機に至った状況の一つの過程です。
簡単に解決する問題ではありません。

金融危機は金融機関が巨大な損失を抱えたて生じた危機です。
経済活動そのものではなく、金融と言う米国の推し進めてきた、
金融資本主義の負の部分です。

その損失を埋めるのに世界各国は財政出動して
将来の国家歳入を使いました。
歳入は経済成長と増税で増えるものですが、
どの国もその目的を果たすほどの成長はしていません。

金融機関の損を国が肩代わりしただけのことです。
国とは国民と企業が肩代わりしたと言えます。

さて、来週の短期シナリオです。

A)欧州の信用問題は直ちに拡大せずに、
 相場は調整を終了するように見える一週間となる。
 金曜日引け間際の急上昇を受けて、相場は3%前後上昇する
B)週初2〜3日は堅調を維持するが、
 期待しているギリシャ等の救済策は出てこない。
 そのため、週後半は為替も株も波乱となる。
 上下に激しく振れて、結果的には下げる展開で、
 過去の平均的な調整率の10%を上回る。
C)嵐の前の静けさの週になる。
 大きな問題を前に市場参加者は固唾を飲んで見守ることになり、
 動けない展開で相場はフラットになる。

それぞれの確率は、Aが40%、Bが40%、Cが20%と考えます。

<日本>

トヨタ問題は直ぐには解決しそうもないと思いますが、
通常よりも海外要因の重要性が大きいと考えられる一週間です。

海外からのニュースがない場合は、
相場的にはまだもう少し下があり得ると思います。

<中国>

今週のバルチック海運指数は底堅い展開でしたが、
その前の下げは厳しいものがありました。

指数が中国の経済活動に対して先行性があるとすれば、
中国の経済活動は少しスロー・ダウンしていると思います。

バブルを押さえようと政策を少し締めていますが、
「ボルカー・ルール」登場以降リスク志向が少し萎んだことも影響しています。

調整が12%になっているので、
相場の転換を示す20%調整になるかどうかが見ものですが、
旧正月入りするので、静かな相場展開を想定しています。

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