平松雄二の 株と為替に勝つ!
ホーム>過去のメルマガ>2010年02月27日
過去のメルマガ
2009年
2010年
チャートの小部屋
用語集
欧州信用危機小年表
まぐまぐ!過去のメルマガ
まぐまぐ!チャート

2010年02月27日

来週の米国株式相場と日本株式相場(03月01日〜03月05日)


1)今週発表された経済指標等のまとめ


<米国>

項目                      実数    予想    前月/前週/前期
12月ケース・シラー住宅価格指数   -0.2%     NA       -0.2%
2月消費者態度指数            46.0      56.0       56.5
1月新築住宅販売            30.9万戸    36.0万戸    34.8万戸
新規失業保険請求件数        49.6万件    46.0万件    47.4万件
1月耐久財受注              +3.0%     +1.5%     +1.9%
第4四半期GDP改定値          +5.9%     +5.7%     +5.7%
2月シカゴPMI                62.6       60.0       61.5
2月ミシガン大消費者心理指数     73.6       73.7       73.7
1月中古住宅販売            505万戸    550万戸     544万戸

(出所:ブルームバーグ

ケース・シラー住宅価格指数は、10都市季節調整なしの数字で、
12月と11月はともに前月比-0.2%となりました。

前回もレポートしましたが、季節調整が厄介で、
指標を読み解くのに苦労します。
季節調整後の数字は、12月分は+0.3%、11月分は+0.2%とともにプラスで、
メディアではこちらの数字を使用して、住宅価格上昇は継続していて、
視界良好としています。

しかし、筆者は、価格上昇はストップしているものと考えています。

また、同指数は20都市の指数も発表されていますが、
10都市の方が相場では材料になります。
しかし、あまり細かいことは気にしなくても良いです。

コンファレンス・ボードが発表した、2月消費者態度指数(消費者信頼感指数と
呼ぶことが多い)は、予想外の大幅低下で、相場の下げの要因になりました。

今回の調査時期が、寒波が襲っていたときだったと思われ、
指数は下ぶれしたと思います。

新築一戸建住宅販売は予想を大きく下回りました。
住宅差し押さえがネガティブに作用していて、
春で終了予定の税控除のサポートも小さいです。

耐久財受注は材料にならず、新規失業保険請求が予想外の悪化で
相場の押し下げ要因となりました。

珍しくGDP改定値が上方修正されました。
内訳では在庫増加が寄与していますが、個人消費や住宅は下向きです。

シカゴPMIはとても良い数字でしたが、中古住宅販売は、
新築住宅販売同様、悪い結果で、雇用が足を引っ張っている状況です。

今週の経済指標は金曜日までは全滅でしたが、
金曜日の指標はそこそこだと思います。

消費や住宅関係は依然として良くなく、雇用改善しないとダメだと思います。
それに引き換え、製造業は明らかに改善を示しています。


2)今週の株式相場展開


<米国>

来週の雇用統計発表前で、相場は小動きだったとも考えられます。
また、ギリシャ問題の帰趨を見守りたいと言う気持ちもあると思います。
ギリシャは大問題で、簡単ではありません。

週間騰落では、ダウが77ドル安の-0.74%、ナスダックが6ポイント安の-0.25%、
S&P500が5ポイント安の-0.42%、ダウ輸送株だけは74ドル高の+1.82%でした。

メイン・シナリオの方向性は当たっていました。
週を通して見ると比較的小動きでした。

発表された経済指標に比べて、相場の下げが限定的だったと感じます。
現在の米国経済は少し下降気味ではないかと思います。

<日本>

週間騰落では、日経平均で2円高の+0.02%、TOPIXで5ポイント高の
+0.56%と静かな週でした。
米中を睨みながらの、主体性のない相場です。

CTAと呼ばれる商品投資顧問の株価指数先物の大口取引で、
相場が上下しています。CTAの注文を多く受けていると考えられる、
クレディ・スイスの売買が目立ちます。短期的には、
CTAの売買の逆をすると利益が出る相場つきです。

<中国>

春節休暇明け、預金準備率引き上げは消化されて、
上海総合指数は33ポイント高の+1.12%と堅調でした。
3000ポイントを回復し、先週指摘したように、
あまのじゃくな市場性が現れていました。


3)来週の主な経済指標等


<米国>

日付   項目                 予想    前月/前週/前期
1日(月) 1月個人所得           +0.4%       +0.4%
1日(月) 1月個人消費支出        +0.4%       +0.2%
1日(月) 2月ISM製造業景況指数     57.5        58.4
1月(月) 1月建設支出           -0.8%       -1.2%
2日(火) 2月新車販売台数(国産)   790万台      790万台
3日(水) 2月ADP雇用報告         NA        -2.2万人
3日(水) 2月ISM非製造業景況指数   51.0         50.5
4日(木) 新規失業保険請求件数    47.5万件      49.6万件
4日(木) 1月製造業受注         +2.0%        +1.0%
5日(金) 2月NFP              -5.0万人      -2.0万人
5日(金) 2月失業率             9.8%         9.7%
5日(金) 1月消費者信用残高      -40億ドル      -18億ドル

(出所:ブルームバーグ

ハイライトは雇用統計です。

このところの経済指標は、
米国経済が少し悪化していることを示していますので、
来週発表される指標もその方向だろうと思います。

しかし、雇用統計は少し訳が違います。
何となく数字に人為的な操作が加えられているように感じます。
証拠はありませんが、そう感じるのです。


4)来週の株式相場動向


<米国>

雇用統計発表前は静かな展開を考えます。
雇用統計以外の経済指標では、相場は動きにくいと思います。
ギリシャ等の問題が再度注目されれば、変動幅が大きくなります。

来週の週間シナリオです。

A)金曜日までは上下幅は小さい。
 金曜日は雇用統計の悪化を受け、下落してスタートするも、
 徐々に買戻しが入る。
 横ばいから小幅下落し、ダウで100ドル程度の下げ
B)理由はともかく相場の腰は強い。高値トライする。
 雇用統計は、国勢調査等の政府部門の雇用が増大して、
 予想を上回る良い数字。
 ダウで300〜400ドル上昇する
C)国際的な緊張状態が高まる週。欧州の財政赤字、
 中国や新興国の金融引き締め等問題山積。ダウで1万ドルを死守する展開

それぞれの確率は、Aが50%、Bが30%、Cが20%と考えます。

<日本>

日経平均で心理的な節目の1万円を守れるかどうかでしょう。
上値が思い印象があります。

<中国>

今週の株式相場は上昇しましたが、
全人代を前に金融政策に再度変更があるかも知れません。
可能性としては、下落する確率が高いと思います。
為替政策も要注意です。


5)その他


2月相場が終了です。
日本・米国・中国の相場を振り返り、
日本は日経平均、米国はダウ、中国は上海総合指数で比較します。

市場       1月末比(%)           昨年末比(%)
日本       -72円(-0.71%)        -420円(-3.99%)
米国      +258ドル(+2.56%)       -103ドル(-0.99%)
中国     +62ポイント(+2.10%)     -225ポイント(-6.87%)

2月は米中が相場上昇、日本は下落。
昨年末対比で、全て下落していますが、米国の下げはマイルドです。

3月は株も為替も相場変動が大きくなる時期です。
変動は下げるばかりではありません。

3月の注目点は:

@日本企業のリパトリエーションで円高傾向になりやすい
Aギリシャの債務削減具体策とEUの具体的支援策、借り換えのため
 ギリシャ国債発行と信用格付け引き下げの可能性、
 実際にそうなると大きな悪影響あり
B中国の全人代前後の更なる金融引き締めの可能性と
 中国元切り上げの可能性、元高=円高になりやすい
C日本の来年度予算審議、年中行事の補正予算の可能性から
 財政赤字増大の可能性、国債金利上昇の可能性いわゆる悪い金利上昇
Dトヨタ叩きの動向、トヨタ=日本の図式に移行すると、
 輸出産業に不利となるので、今後のトヨタの販売動向と生産計画は要注意

株式相場は昨年3月に底をつけて以降、
順調に上昇してそろそろ1年が経過しようとしています。

米国のアナリストの多くは、株式相場に強気で、
まだ上昇すると考えています。

しかし、1年間上昇すれば、少しは休憩も必要でしょう。

世界景気は、財政出動に支えられていることは厳然たる事実です。

銀行等の民間企業の赤字は、国の赤字に肩代わりされているだけです。
銀行の不良債権は中央銀行の金庫に保管されています。
緊急避難のため、時価で評価することを止めてしまったモノも金庫にあります。

リーマン・ショックから1年半過ぎましたが、基本的な構造は変わっていません。
余りにも急激なショックが、少し和らいだに過ぎません。

                    ページ・トップへ     ホームへ