平松雄二の 株と為替に勝つ!
ホーム>過去のメルマガ>2010年03月31日
過去のメルマガ
2009年
2010年
チャートの小部屋
用語集
欧州信用危機小年表
まぐまぐ!過去のメルマガ
まぐまぐ!チャート

2010年03月31日

為替はどこへ…、株価は…


今週発表された、2月個人消費支出と3月消費者信頼感指数は、
経済の堅調さを示しました。

しかし、S&Pケース・シーラー住宅価格指数は、10都市季節調整なしで、
前月比-0.2%と昨年終わりからの下落が続いています。
住宅関係の指標は、このところ良くありません。

株式相場は、堅調です。
週末の雇用統計に向けて、期待が膨らんでいるようです。
雇用統計前に、雇用関係の指標が発表されますので、それを受けて、
さらに上昇する可能性が高そうです。

とくに、今週は週末にイースター休暇が控えています。
金曜日、株式市場はお休みです。
為替や債券は取引されます。
そのため、株は休暇前に上値を試す展開です。

小さな気がかりです。
ダウのみ引値ベースで高値を更新していますが、
他の指数は、モタモタしている感じです。
先週以前の高値を抜けないでいます。


さて、本題に入ります。

オバマ大統領は、向こう5年で輸出を倍増する計画をたてています。
しかし、「メイド・イン・アメリカ」が、
簡単にそして沢山売れる時代ではありません。

「自国通貨安=ドル安」の状態、つまり交易条件が有利な場合にのみ、
米国製品は国際競争力を持ち得ます。

昨年3月に、大底を打って上げ始めた米国株は、製造業の回復が
最大の上昇エンジンです。

米国株高は、ドル安に支えられたものであると言えます。
米国企業は、ドル安により、輸出競争力がつきました。
また、グローバル展開している、米国の大企業の海外での売上や利益は、
ドル安でかさ上げされた側面は否定できません。

例えば、100万ユーロの利益は、1ユーロ=1.30ドルの場合、
130万ドルですが、1ユーロ=1.50ドルだと150万ドルになります。

ドル安で、海外での売上や利益は膨らみます。
これが米国株高を支えている大きな要因の一つです。

添付ファイルの induusdeuro100331 を参照して下さい。

ユーロが、市場で認知されて以降、2000年からは、
米株とユーロは逆相関の関係です。
チャートでは同じ方向に動いています。
ユーロ上昇=ドル下落=米株上昇となっているのが、よく見て取れます。

昨年11月のドバイ危機と、今年のギリシャ信用問題で、
ユーロ安ドル高になりました。

ドル安により、上昇していた米国株が、今回のドル高により、
曲り角を迎える可能性があります。

「100年に一度」と言われた金融危機に対応するために、
米国は大幅な赤字を伴う財政政策と、ゼロ金利の金融政策を、
強力に推し進めました。

それで、「ドル余剰」が生じました。

国内の資金では、財政赤字を賄うことができない米国は、
中国や日本等の外国に国債を買ってもらうしか、方法はありません。

幸か不幸か、ドルは基軸通貨として、貿易や資本取引
(株や債券の売買代金の決済)に必要不可欠なものです。

ドルがジャブジャブの余剰状態であっても、何かの危機的な状況になると、
嫌でもドルを手当てする必要性に迫られることがあります。

リーマン・ショック直後のドル高はその典型例です。
世の中で時々起こる「XXXショック」では、ドルの金利やドルの需給に関係なく、
ドルが買われることがあります。

ユーロ安は、世界最強の輸出国ドイツの交易条件を改善します。
ユーロ安が続けば、残念ながら「メイド・イン・アメリカ」の出る幕はありません。


米国にも、為替動向にあまり業績が左右されない企業群があります。
全てではありませんが、ナスダックの企業にはそのようなものが多いです。

添付ファイルの naslong100331 を参照して下さい。

ITバブル崩壊から10年が経過しました。
2000年の高値と2007年の高値を結んだ、
10年下降トレンド・ラインを抜けました。

ナスダックは上昇トレンドに転換した可能性があります。
しかし、それほど簡単に10年のトレンドは変わるものではありません。

後日でしか分からないのですが、下落トレンドの角度が、少しだけ緩やかになる
だけのことかも知れません。

つまり、再度指数が下げに転じて、紺色の点線のようになることも
考えられます…。

多少差があっても基本的に、ナスダックも他の株価指数と同じ動きになります。


現在為替市場は、表面的に「ドル余剰」が原因のドル安から、
信用問題が原因のユーロ安へと、市場の関心事が変わりつつあります。

しかし、信用問題が真の原因ではなく、ユーロの制度的なところに原因が
あるのではないかと思います…。

しかし、肝心なことは「ドル余剰」の根本問題は変化していません。

添付ファイル usdyen100331 を参照してください

下降トレンド・ラインを上抜けしました。

先週土曜日の定期配信で、米国10年債金利とドル円の
比較チャートを見ていただきました。

米国の長期金利は最近上昇を始めたわけではありません。
2009年初めから上昇を開始しています。
大量の国債発行が主な原因です。
これは「ドル余剰」の現象面の一つです。

しかし、現実にドルは上昇して下降トレンドを抜けました。
前述のナスダックと同様、後日でしか判明しませんが、
また、ドル安に戻ることも頭の片隅に入れておきたいです。

紺色の点線の下降ラインも考慮しておく方がベターではないかと言うことです。

                    ページ・トップへ     ホームへ