平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年04月07日


ドル余剰は変化するのか?


添付のチャート usdyen100407 を参照して下さい。

2007年央から始まったドル安の契機は、ドル安ではなく
「円高」が直接の原因でした。

当時、日本の景気拡大に伴い、日本に金利先高感が出て、
それまで旺盛だった「円キャリー取引」の巻き戻しが行われました。

相場は「ドル買いから円買い」へと転換しました。

それに追い討ちをかけたのが、2007年08月に起きた「パリバ・ショック」でした。
米国のサブプライム・ローンを組入れた、仏パリバ銀行傘下のファンドが
償還停止したことで、世界中に動揺が広がりました。

既に下落が始まっていた米国住宅価格は、さらに下落を呈し、
一気に米国住宅バブルの崩壊、サブプライム・ローン崩壊へと繋がりました。

同時に、米国株も天井を打ち、米国は景気後退へと向かいました。

FRBは、2007年08月以降、金融緩和を実施しました。
欧米の金融機関の破綻が相次ぎ、リーマン・ショックへ続きました。

そして、リーマン・ショックから金融危機に至る過程で、
米国は大統領選挙と重なり、政策決定が遅れました。

ブッシュ大統領は、いわゆる「レーム・ダック」状態で、
大胆な救済措置や財政拡大に躊躇しました。

オバマ次期大統領が、政策決定に参加するようになり初めて、
大胆な財政出動等が可能になりました。

米国政府は景気後退から脱するため、また景気を刺激するため、
大幅な財政赤字を計上しました。
また、FRBは金利面でも、異例の実質ゼロ金利政策を採用しました。

オバマ大統領の国民の支持と、FRBの金融緩和で、米国経済が
立ち直る期待が膨らみ、ドル円は100円を越す展開になりました。

しかし、巨額な米国の財政赤字を補填するために、
海外の米国債購入だけでは、到底賄いきれません。
ドル安で、中国の米国債購入ペースは鈍りました。

そこで、登場したのがFRBです。

FRBが財政赤字の補填、つまり米国債を購入したのです。
これが、「ドル余剰」と言われる所以です。

FRBは、米国債を購入するために、ドル紙幣を支払います。
ドル紙幣は新たに印刷して、支払ったわけです。
財政赤字が裏付けの、貨幣が大量に市場に流通しました。

低金利で、通貨流通量を大幅に増加させました。
経済が普通状態では、このような金融政策では、将来インフレ
招くと考えられ、長期金利が上昇します。


大不況の最中、昨年初めから米国の長期金利は上昇しています。
添付のチャート ustnote100407 を参照して下さい。

米国長期金利上昇は、最近のドル高の要因の一つです。
財政赤字の拡大に、市場が悲鳴を上げている状態です。


添付のチャート zaiseiusdindex100407 は、米国の財政赤字と
ドル・インデックスの関係を表したものです。

ドル・インデックスとは、ドル円相場やユーロ・ドル相場のように、
ドルと単一通貨との間の価格を表しているものではありません。
円やユーロやスイス・フラン等の複数の主要通貨に対する、
米ドルの総合的なレベルを示す指数です。

為替取引は、輸出入の貿易取引で使われるばかりでなく、
外国株や外国債券等の有価証券売買でも必要となります。
また、FX取引や外貨預金等の取引でも、24時間、地球全体で
頻繁に取引されています。

そのため、ドル・インデックスを見ると、ドルの本来の全体像が
見える利点があります。

米国財政赤字の増減と、ドル・インデックスは逆相関です。
赤字が増えると、ドル・インデックスは下落し、
赤字が減少すると、ドル・インデックスは上昇しています。

米国の財政赤字は、将来的に減ることはありません。
ドル・インデックスは下げる方向だと考えますが、現状は…?

ダブル・ボトムをつけて、ドル・インデックスは上昇しそうな
チャートです。

このことは、何かの危機的なショックを、暗示しているのでしょうか?
リーマン・ショックから金融危機に至る局面で、ドル高になった
記憶がまだ新しいです・・・。

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