平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年05月13日


1)中国株

添付ファイルの shanghaidaily100513 を参照して下さい。

上海総合指数の下げが止まりません。
昨日は、重要なサポート・ラインの一つを、ザラ場で切りました。
さすがに、引けでは上昇に転じましたが、
三角保ち合いと上昇チャネルを下方に離れて、
テクニカル分析の教科書のように下げています。

このようなコメントをすると、よくあるケースですが、
一旦下げが止まることも多いです。

昨年11月高値から、23%下落しました。
通常、20%の下落で「弱気相場入り」と、言われます。

前回の「弱気相場」はチャートでご覧いただけるように、
昨年8月高値から9月安値の1ヶ月で24%下げました。

前回が24%下げ、今回が昨日で23%の下げです。
とりあえず、よいところまで下落したと言えます。

今週は、経済指標がまとまって発表されました。

結論として、物価上昇やバブルに警戒です。

4月CPI(消費者物価指数)は、前年比+2.8%、
4月PPI(生産者物価指数)は、前年比+6.8%、
4月小売売上は、前年比+18.5%、
4月鉱工業生産は、前年比+17.8%、
4月主要70都市不動産価格は、前年比+12.8%

でした。

経済は、「計画通り」好調です。
しかし、不動産バブルの気配は拭えません。
物価も予想以上に高いです。

中国の広大な国土と、日本の10倍以上の人口等、
どうして中国の経済指標は、日本より早く発表され、
結果は、予想とそんなに乖離しないのでしょうか?

さすがに、一党独裁、中央集権、計画経済です。


次に、添付ファイルの shanghaiweekly100513 を参照して下さい。

原油・鉄鉱石・石炭等、世界中から資源を買いあさり、
世界で一番経済成長のスピードが速い国です。

今年は、確実にGDPの大きさで日本を抜いて、
世界第2位の経済大国になります。

長期的に、中国株を見ると、経済の力強さとは裏腹に、
相場は、一山つけてしまったようにも見えます。
まるで、富士山です。

全て、計画通りに運営されている経済を考えると、
中国共産党の幹部は、株式相場も計画通りに、
運ぶものと考えているのでしょう。

現在の株式相場低落傾向も、事前の計画通りなのでしょう。

オリンピック、万国博覧会等、ちょうど日本の昭和40年代と
重なって見えます。

日本の場合は、2度のオイル・ショックを経て、
驚異的な経済発展が、安定成長へ移行しました。

また、1980年代央のプラザ合意後の強烈な円高で、
バブルへ突入し、その後は失われてしまいました。

日本に残っているのは、巨額な国債残高です。
しかし、優秀な国民と、競争力ある企業も残っています。

経済成長や人民元切上げ等を考えると、
2007年10月の高値は、将来的には通過点になると、
共産党幹部は見ているのでしょう。

米国の国力が相対的に落ち、世界経済が中国も中心に、
回るものとすると、向こう10年間は、中国経済は上向きです。

物価も不動産価格も、それに、株価も上昇するものと、
考えられますが…。

なるべく早い時期に、3900ポイントを回復しないと、
2007年10月高値は、越せない高値になりそうです。

(6124−1664)÷2+1664=3894≒3900

早く「半戻し」を達成しなくては…。


2)米国株

ブラック・マンデーを凌駕するような、大きな下げは、
誤発注とかアルゴリズムとかが、原因ではとされましたが、
現在までのところ、原因は不明です。

事実は、大きく下げたことです。
そして、戻していることです。

確かに米国経済は、好調さを取戻しました。
とくに、製造業は好調です。
雇用も明るさを見せています。

米国の財政赤字と、FRB(連邦準備制度理事会)の、
バランス・シートの拡大が、支えている経済です。
米国株は、激しく下げて、激しく戻しつつあります。

添付の dow100513 を参照して下さい。

笑ってしまうようなチャートです。

一目均衡表の雲下限と、200日移動平均線が、
サポートしたことが分かります。

日足では、向こう一両日が大切なところです。

ピンク色の下げトレンドが、重石になるのか、
一目均衡表の遅行線が、日足を上に抜けられるのか、
重要な動きを示しそうです。

もしも、再度下に向けば、2月の再来局面です。

余談ですが、紺色の矢印で示した、ダイバージェンス
(乖離)が出現すると、相場は、反転する場合があります。


3)ギリシャ

メディアでいろいろな論評がなされていますので、
今回のEUとIMFの緊急措置は、説明しません。

以下は、個人的な考え、または結論です。

近い将来のギリシャのデフォルトはなくなりました。

しかし、数年以内にはデフォルトします。

お金を借りることはできても、返済できません。
計画通りに、財政赤字削減はできません。

経済成長しないので、計画は「逃げ水」のように、
徒労に終わります。

ユーロ圏内の民族対立です。
ラテン系とゲルマン系の争いです。

他国を救済するために、自国は犠牲にできません。
単なるヨーロッパの政治ショウです。

歴史とプライドがある欧州諸国が、
笑顔で話し合いのテーブルについていますが、
テーブルの下では、激しく相手の向う脛を、
蹴飛ばしているだけの構図です。

唯一の処方箋は、ギリシャはデフォルト直前に、
ユーロ圏を離脱し、新ドラクマを流通させます。

しかし、ギリシャはEUには留まります。

激しく減価する新ドラクマで、経済立て直しを図り、
借金は大幅削減か、デフォルトを宣言します。

何年か経過して、ほとぼりが冷めた頃、ギリシャは
ユーロに切り替えようとします。

そのことが、事前にEUで合意されるはずです。

しかし、前提条件は、ギリシャがユーロに戻ろうとして、
そのときに、まだユーロが通貨として、存在していれば、
と言う条件付です。


新しい「グローバル・スタンダード」が確立されました。
モラル・ハザードは常識化・常態化しました。

中央銀行はバランス・シートを拡大させます。
財政赤字は増大します。
民間部門の問題は、全て公的債務に摩り替ります。

現在、日本は世界最先端です。

人口の高齢化ばかりに焦点が当たりますが、
バブル崩壊後の、日本のやり方を世界が踏襲しています。

米国も欧州も、財政赤字が増大しています。
確かに、現在の日本の財政赤字は世界最大ですが、
海外投資家は、日本国債の5%しか保有していません。

しかし、米国も欧州も自国では財政赤字を、
賄い切れていません。

近い将来、日本の財政赤字の大きさが、為替相場では、
注目されることはなくなります。

短期的に、ユーロからドルへと、投機資金は流れますが、
結局、「円」の実力に気づきます。

「円キャリー取引」で、資源国通貨やドルへ、
瞬時、資金は流れることもあります。

しかし、そのような取引は、全て敗退します。
やられてしまいます。

世界一低金利で、デフレに悩む通貨「円」が最強に、
または、最強に近くなります。

世界中が、「日本モデル」(以前は輸出主導経済を指したが、
今後は財政赤字増大を指すようになる)を、採用している現在、
人口の高齢化よりは、早いスピードで、赤字が増大します。

中長期の高齢化に伴う、日本経済の衰退シナリオよりも、
世界の財政赤字増大が、喫緊の課題になりました。


2010年05月13日 11:00記述


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