平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年05月30日


1)先週の相場概観

5月6日と5月9日の配信で、米国株のアノマリーについて
説明しました。

「Sell in May, and Go away」と、「中間選挙の年は、
相場は下げる」ことが多く、「6〜7月に底をつける」例が多い、
の3つを紹介しました。

今年の5月は、その言葉通りになりました。

1ヶ月としては大きく下げましたが、
先週は、ひとまず下げ一服の感じでした。

先週1週間では、ダウは-57ドルでしたが、
他の主要株価指数は、落着いた値動きでした。

添付の soubahikaku100530 を参照して下さい。
米国株の5月1ヶ月間の相場騰落です。

米国は、5月31日はメモリアル・デー(戦没将兵記念日)で、
祝日のため、相場はありません。

5月の下げで、ダウ輸送株指数以外は、年初来マイナスに
突入してしまいました。

一方、日経平均は先週、-22円と少し下落し、
上海総合は+72ポイントと、少し上昇しました。

ドル円は、1円ドル高円安の展開でした。

現状、全ての相場の動きは、欧州発のニュースで
決まっています。

週末のスペイン格下げの余波は、まだ続くものと
思います。

気を引締めて、相場に向き合う日々が続きます。


2)先週発表された経済指標と相場展開

添付の ecolendar100530 を参照して下さい。

エコ・ヒート・マップでは、全体に緑色ですが、
対予想ではピンク色も目立ちます。

米国は経済指標が好転しだして、かなりの時間が経過し、
アナリストやエコノミストが、予想数値に上方期待を
加味し始めたように思います。

つまり、「今日よりは明日の方がより良い」と考えているのです。

住宅関連指標は、全般に良い数値でしたが、4月で終了した
税控除支援策の「駆け込み需要」がありました。

4月までの住宅価格等は、安定するでしょうが、
5月以降は少し下振れする可能性があります。

細かく見ると、住宅ローンの借り換え
(高い金利から低い金利へ)は、進んでいます。
これは、金利低下の好影響です。
しかし、住宅ローン申請件数は、かなり低迷しています。

5〜6月以降の住宅関連指標は、これまでよりは、
芳しくないものが発表されると予想されます。

今回の米国のリセッションは、住宅バブルの破裂が
きっかけでしたので、根本原因はまだ解決していません。

また、添付ファイルには載せていませんが、
チェーン・ストアの売上に、このところ陰りが見えています。

イースター休暇(復活祭)の前倒しの、逆効果です。
欧州の信用危機が、今後の米国民の消費マインドに、
何か負の影響を与えるかどうかです。

経済指標は、全般に良いものが多いのですが、
素直に株式相場が反応しません。

今までであれば、先週の経済指標を受けて、
ダウは少なくとも200〜300ドルは上昇していた筈です。

明らかに欧州が足を引っ張っています。
株式のバリュエーションから考えても、予想収益は
悪くないので、売られても限定的な筈です。

欧州の信用危機が、米国企業の予想収益を
悪化させると、市場が読んでいるのです。

根が深いです。

日本では、失業率・貿易統計・CPI等重要な経済指標が
発表されました。

しかし、いつも通り、相場には影響はありませんでした。
日本の経済指標で相場が動くのは稀です。

むしろ、外国人の日本株売りが、少し気にされていました。


3)今週発表予定の経済指標と相場展開予想

今週は雇用統計です。
添付の ecolendar100530 を参照して下さい。

NFPが54万人増と予想されています。
強烈です。

ここまでの下落調整相場の方向を変える週になるのでしょうか。

毎週発表されている、新規失業保険請求件数の推移からは、
NFPの54万人増は、少々大きい感じがしています。

経済指標からは、株式相場は再度上昇を開始する週になります。
強気相場の調整局面は、せいぜい1ヶ月間程度です。

相場が下げだして、1ヶ月経過しました。


それでは、チャートやテクニカルではどうでしょうか。
添付の dowweekly100530 を参照して下さい。

ダウの週足チャートです。

移動平均を3種類作成しました。

50週移動平均は、約1年間の平均コストと考えられます。
同様に、250週は約5年間、500週は約10年間の
平均コストと考えられます。

ようやく平均コストに回復した米国株が、
ギリシャ危機で、再度、水面下に潜り始めたのです。

どうやら250週がポイントのようです。
リーマン・ショック前後、週足は250週移動平均前後で
推移した後、急落しました。

今回は250週移動平均線が頭を抑えたのが分かります。

このことから、米国投資家の平均保有期間は、
5年程度なのかも知れないと言うことです。

平均コストを守ろうとしてヘッジしたり、
コストに到達して、ヤレヤレ売りを出しているようです。

週足で見ると、下げはまだ始まったばかりです。
三尊天井が成立すると、ターゲットは8500ドル辺りでしょうか。
かなりの下げです。

50週移動平均線がサポートになり、長い下ヒゲも出現していて、
相場は反転上昇するのか。


次に、 dowdaily100530 を参照して下さい。
ダウの日足チャートです。

上昇トレンドがブレークされ、現状は下げトレンドです。
しかし、下げトレンドの角度が急ですから、
そのうち、この下げトレンドはブレークされるものと思います。

RSIやMACDからは、下げ止まりを示唆しています。
やはり、長い下ヒゲが、毛抜き底を彷彿させます。

短期的には、相場は反転上昇するようにも見えます。

200日移動平均線がレジスタンスになっていますが、
これを抜くと、サポートになります。

しかし、上には、トレンド・ラインと一目均衡表の雲が控え、
さらに50日移動平均線が控えています。

上昇するとしても、上値には抵抗が多いです。

そして、ますます三尊天井を意識するような
チャートになる可能性が出てきます。


添付ファイルの nasgoog100530 を参照して下さい。
ナスダックとグーグルの週足チャートです。

グーグルの株式上場は、2004年8月14日で、
グーグル株は、ITバブルとバブル崩壊を経験していない
唯一の大型株です。

つまり、挫折を経験していない、唯一の米国株です。
グーグルが高値を抜くような展開になると、
米国株は本当の意味で復活したと考えています。

リーマン・ショック以降、グーグル株がナスダックに
先行して動いているのが分かります。

底打ちと天井をつけたところも、同じ程度の期間
先行しています。

グーグルの動きからは、ナスダックが高止まりしています。
もし、ナスダックがグーグルに追随するのであれば、
ナスダックのターゲットは2000ポイントです。

今から10%は下げる感じです。

グーグルのサポートは、450ドル割れのところにあります。
そのサポートで止まるのであれば、ナスダックが底抜けをしても、
1800ポイント辺りでは止まります。

ざっくり言って、今後2割程度の下げは、
覚悟しておくべきなのかも知れません。

しかし、同時に、超強気で見れば、グーグルは逆三尊を
形成する可能性もあります。

そして、ターゲットを考えると、株価は1000ドルです。

さて、どうなりますか…。

欧州の信用危機も終了して、米国がさらに栄える姿です。
ドルは現在よりも高くなっている筈です。


4)その他

添付の shanghai100530 を参照して下さい

上海総合の下げは、ある程度読めていましたが、
今後の展開はどうなるでしょうか。

結論は、目先は底をつけた可能性が高いです。

欧州の信用危機で、人民元切り上げが
延期された模様です。

中国経済に期待するところが大きく、
金融引き締めテンポを遅くしそうです。

不動産価格がある程度落着いていれば、
オーバー・キルはなさそうです…。

相関の高いバルチック海運指数は、最近上昇を
強めています。

中国の最大の輸出相手の欧州が心配ですが、
最大限のリップ・サービスで、外貨準備の運用先として、
欧州の比率は下げないと言っています。

中国株がさらに下落する要素はありますが、
当局次第で全てが決まる国ですから、
そろそろ下げ止まるように見えます。

最後に、為替について、ドル余剰が原因のドル安は、
継続中です。

しかし、ECBはFRBと同じような金融政策を
採用せざるを得ません。

巨額な国債買い入れプログラムを発動すると思います。
根本原因は流動性ではありませんが、
流動性を注入するしか方法がありません。

全て、円高要因だと信じます。

しかし、筆者は戦争を経験したことはありません。
北朝鮮の問題は小さくないのではないかと思います。

一番恐れるのは、偶発的に戦闘状態になることです。
日本も韓国も米国も、国防は重要です。

防衛は重要ですが、「攻撃は最大の防御」ですから、
偶発を装い、米国と韓国が、北朝鮮に対して、
攻撃する可能性は捨て切れません。

自暴自棄になって、北朝鮮が攻撃して来る可能性も
十分あります。

戦争で、株式市場や為替の市場は、正常に機能するのでしょうか。
暴落するのか、暴騰するのか、変化は生じないのか、
全く分かりません。

しばらく、「円」のポジションは取らない方が、
良いのではないかと思います。

ドル・ユーロなら売りでも買いでも構いませんが、
戦争が勃発すると、果たして決済できるのでしょうか。

日本にミサイルは飛んで来ないのでしょうか。

「円」に絡むものは、しばらく触らない方が良さそうな
気がしてならないのです。

本当に嫌なムードです。
これが、杞憂になって欲しいです。


2010年05月30日 14:30記述


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