平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年06月06日


1)先週相場の概観

まず5月株式相場の状況を見ます。
米国株は既に報告していますので、日本株と中国株及びドル円です。

添付の soubahikaku 100606 を参照して下さい。
日経平均は、5月1ヶ月で、11%以上の下落です。
上海総合指数も下げ継続で、1ヶ月で10%弱下落しました。
5月は世界的な下げ相場でした。

一方為替は、ユーロ安に歯止めがかからない状態です。
ドル円は1ヶ月で3円弱の円高になりました。

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先週金曜日の米国雇用統計発表までは、
株式相場はしっかりしていましたが、結局下げました。

ダウは、1週間で205ドル安の-2%です。

日経平均は、雇用統計前と言うこともあり、
また、菅新総理の期待から、少し円安に振れ、
1週間で+138円の+1.4%高でした。
しかし、明日月曜日は下げから始まりますが…。

上海は、木曜日に引け値ベースでの年初来安値を更新、
1週間で、102ポイント安で-3.9%と下げを記録しました。

為替は、市場が次期首相を、菅氏の円安論者と読んで、
1週間で80銭ほど円安に振れました。

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2)先週発表された経済指標と相場展開

米国経済指標は、全般に強気の予想に対して、
予想に届かない結果だったと思います。

添付の ecolendar100606 を参照して下さい。

ハイライトは当然、雇用統計でした。
事前に正副大統領が「雇用増」を公言し、
ガイトナー財務長官までも同様の発言をしました。

結果はご存知の通り。
NFP(非農業部門雇用者数)は事前予想に届かず、
株式相場は大きく下げました。

失業率が低下したのは、就業を諦めた人が多く、
労働人口が減少し、率が下落したため、良くありません。

相場の下げに拍車をかけたのは、またしても欧州でした。

ハンガリーのデフォルトの可能性と、仏銀ソシエテ・ジェネラルの、
デリバティブ取引での、巨額損失の噂でした。

NFPが50万人に届かなくても、相場は始めのうちは下げても、
午後には下げを取戻す展開を、超短期相場として、
私は考えていましたから、大はずれでした。

ユーロが1.20を下回るようだと、さすがに米国株の下げは止まりません。

欧州の信用危機は、まるで「モグラたたき」です。

西側のスペインやポルトガルを注意していたら、
今度は、また東の方角です。
それも通貨ユーロ採用国ではなく、EUのメンバー国でした。

ハンガリーが本当に飛んでしまうのであれば、
欧州の銀行には大きなダメージです。
勿論、IMFも融資が回収不能になります。

仏銀ソシエテ・ジェネラルで、嫌な思いが蘇ります。
2007年夏に、世間が初めてサブプライム・ローン問題を
知るきっかけを作ったのは、仏銀パリバでした。

パリバ傘下の投資信託が、サブプライム・ローンを組み込んだ
金融商品の損失で、ファンド償還が不可能になりました。

そのとき、世界の株と為替は一瞬揺れました。
しかし、大方は、「サブプライム・ローン問題は深刻ではない」と、
評価して、その後は言わずもがなです。

それから1年余りでリーマンが飛びました。
そして今回は別の仏銀です。
火のないところに煙は立ちません。

話をFNPに戻します。
民間部門の雇用に強さがありません。

4月の数値は修正されませんでしたが、
3月分は2.2万人下方修正されました。

また、国勢調査に伴う臨時雇いのピークは、
5月だとのことで、6月以降の雇用は少し心配です。

欧州の信用不安や株安がなければ、
米国の雇用は少しずつ増加すると考えていましたが・・・。

日本のGDPギャップが25兆円との発表が内閣府からありました。
鉱工業生産指数や住宅着工件数等の発表もありましたが、
相場の世界では、ほとんど無視されました。

中国の5月PMIが53.9と発表され、前月の55.7から
下落しました。

好不況の境目の50を上回ってはいますが、
欧州の信用危機から派生する、欧州の景気後退が、
中国の景気に影響が及び始めたのでは、との思惑から、
世界中の株式相場はネガティブな影響を受けました。

また、不動産課税も中国株には暗い影を落としています。

ホンダの中国工場が、ストで操業停止になったことも、
中国の賃金インフレを象徴するものです。

中国当局は本気でインフレを抑えたいようです。

金融引締めをしたり、課税強化したりするよりも、
通貨を切上げる方が、負の効果が少ないと思います。
そうでなければ、ホット・マネーの流入は止まりません。

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3)今週発表予定の経済指標と相場展開

添付の ecolendar100606 を参照して下さい。

米国は、個人消費関連が重要な経済指標です。
ベージュ・ブックも注目されます。

6月11日には中国の経済指標がまとまって出ます。
十分計画通りの数値が発表されるものだと思います。

経済指標は重要なのは当然ですが、
現在の相場を動かす最大の要因は、欧州です。

国と銀行の信用問題です。
分かっていることとは言え、格付会社の格付引下げ等も
大きく相場を左右します。

今しばらくは、マクロ経済指標よりも、政治的なことや、
信用問題がマーケットを支配しています。

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添付のチャート doweuro100606 を参照して下さい。

時々掲載する米国株とユーロ相場の関係です。

基本的な構図は、
「ドル安=米国株高」です。

日本や独等の輸出国で、交易条件が有利になる自国通貨安で、
株高になることは分かりやすいのですが、
巨額の貿易赤字を抱える米国でも、ドル安が株高に貢献します。

リーマン・ショック後は、どの国も財政赤字を増加させ、
経済の立直りのため、心の底で自国通貨安を願っているのです。

ドル・ユーロ相場と米国株相場の上下にはラグがあります。
それぞれのラグには理由があります。

言えることは、ユーロ安と米国株安のスピードが速いです。
少しスピード違反の感じがしますが、
両者ともまだ始まったばかりです。

さすがに、ユーロの1.20割れ以下には、
多くのサポートはありますが…。

しかし、問題は根深いです。
時間をかけて解決するかどうか、分からない問題です。

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中長期的には、どうでしょうか。
添付のチャート dowweekly100606 を参照して下さい。

今回は50週移動平均に注目します。
先週末、ダウの引け値は、久しぶりに50週移動平均を下回りました。

50週移動平均を下回る期間が短ければ、
再度ブルに復帰できると思います。

しかし、RSIやMACD等のテクニカル指標は、週足ベースでは、
まだまだ、下値があっても不思議ではありません。

外国の動向は無視する傾向のある米国株ですが、
今回は、気にしています。

欧州のソブリン・リスクも大きなリスクですが、
欧州の銀行の信用問題は、米国の銀行の信用問題に、
そっくり当てはまるからです。

米銀の不良資産はまだ処理しきれていません。
会計基準を変えただけです。
それでも、欧州の銀行よりはましですが…。

また、調整期間が少し長くなりました。
弱気相場入りする可能性は大きくなったと考えます。

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ダウ日足チャートの dowdaily100606 を参照して下さい。

罫線の形は悪いです。
二陰交叉の逆が出現して、相場が底付近にあると考えれば、
強気かと思わせました。
しかし、翌日は同事線が出て相場の転換を匂わしました。
そして、金曜日の長大陰線です。

2月の調整時期の引け値よりは少し上で越週しました。
基本的に。過去2週間は10000〜10300ドルのレンジです。

今週は先週のヒゲで止まれば、まだ建設的に考えられます。
今週初めの相場展開が、キーポイントです。

ユーロが下げ止まればな、おさら良いのですが…。

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添付の nikkeiweekly100606 は、
日経平均の週足チャートです

チャートをご覧頂いて直ぐに分かると思います。
あまり、強気にはなれないチャートです。

外国人が買う相場が当たり前になっていましたが、
風向きが少し変わっています。

今週も気が抜けない日々が続きます。

マーケットは、北朝鮮を全く気にしてないようです。
本当にそれで良いのでしょうか


2010年06月06日 8:30記述


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