平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年06月20日


分かりにくい言葉は、ホーム・ページの用語集をご利用下さい。

人民元切上げ

週末にビッグ・ニュースです。
人民元が事実上、ドル・ペッグから離れるようです。
報道によると、1日の変動幅は、0.5%のままだそうです。

大きな決定ですが、市場参加者は予想していたことです。
時期が少々唐突でした。

今年の早い時期に、「人民元切上げあり」と読んでいましたが、
欧州信用危機やユーロ下落で、切上げ時期を逸してしまいました。

米国内で、最近さらに、人民元切上げの声が大きくなっていたので、
なおさら、中国当局は、頑なに切上げしないのではと思っていました。

G20開催前の政治的な駆引きなのでしょうか、
中国が米国の圧力に屈したとは思えません。

本来は、円相場には、ニュートラルですが、過去の例からは、
円高バイアスがかかるだろうと思います、

しかし、1980年代のプラザ合意とは、比較にならない、
小幅の為替相場の変動要因です。

1日の変動幅が0.5%では、小さ過ぎると思いますので、
中国当局は、ドル買い介入を継続せざるを得ないと思います。

資産インフレを警戒している中国当局にとっての良くないシナリオは、
人民元の切上げ幅が小さく、かつ断続的に実施されると、
市場が読めば、世界のホット・マネーは、断続的に中国に流入します。

これは、資産価格の上昇要因です。
財政政策・金融政策・為替政策の整合性が採れません。
今後の中国株や不動産価格の推移を見守りたいです。
上海総合指数は、微妙な位置です。

日本のバブルの勉強は十分に行っている中国ですから、
上手く立ち回ろうとする筈です。

投機筋の人民元買い・ドル売り、中国当局のドル買い・人民元売り、
当局は不胎化するために、資金吸収オペレーション実施。
強力な新規融資規制の実施。
欧州の景気後退懸念と、中国の輸出不振懸念。
国内経済維持のため、財政出動。
中国当局は、いろいろと手を打ってきそうです。

介入資金で米国債購入、人民元切上げは、ドル・ユーロでは、
ドル高・ユーロ安に繋がりそうです…。

為替は、ユーロが中心で、円は蚊帳の外でした。
ドル円相場は、チャートの教科書に出てくるような、
きれいな三角保ち合いを、5月から1ヶ月半かけて形成しました。

先週末に、保ち合いを円高方向に離れました。
しかし、保ち合い期間が長くないので、
エネルギー不足だろうと思います。

保ち合いの上下幅は、95円〜88円の7円幅です。
91円で均衡を破ったとすると、91円−7円=84円ですが…。
残念ながら、そんなに動かないと思います。

現時点では、わずかな、円高ではないかと思っています。
日本株にはあまり大きな影響は出ないのではないかと思います。

日経平均は、先週で、きれいなダブル・ボトムを形成しました。
ネック・ラインから計算すると、目標値は10500〜10600円どころです。

外部材料次第ですが、日本株は少し上向きではあります。

さて、本題に入ります。


1)先週の相場概観


先週は、5月に大きく振れた振り子の揺り戻しが、継続した1週間でした。

ダウは240ドル高の+2.4%、日経平均は1万円を挟み、
290円高の+3.0%と好調でした。

一方、週初3連休明けの上海総合は、57ポイント安の-2.2%と
冴えない展開でした。

ユーロの買戻しが継続的に入り、ドル円では90銭円高になりました。

5月の大幅な下げは、上昇相場の調整に過ぎないのか、
それとも別の意味があるのか、良く考えなくてはいけません。

私は、リーマン・ショック後のV字回復が終了して、
次の段階へ入っているのではないかと思っています。

経済も資産価格も双方です。

慎重に臨みたいと考えています。

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2)先週発表された経済指標と相場の関係

添付の ecolendar100620 を参照して下さい。

米国経済は、短期的に下向きになりました。
米国製造業はまだ、経済を引張っていますが、力不足です。
製造業は、米国のGDPの2割程度の比率しかないので、仕方ないです。

欧州の信用危機の影響は、米経済に対して軽微だと言われていますが、
まだ、経済指標にその影響が出ていないだけだと思います。

これから発表される指標に、影響があり得ると思います。
既に、米国経済はピーク・アウトしたかも知れません。

物価は金利低下を正当化させています。
相場は、とりあえず買戻しが中心です。

為替も株も同じです。

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添付の usdeuro100620 を参照して下さい。
ドル・ユーロのチャートです。

ユーロは堅調ですが、投機筋の買戻しで、
元の鞘に戻っただけだと思っています。

別の見方をすれば、あらたにユーロを売るための
ポジション整理が進んでいるとも取れます。

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3)今週発表予定の経済指標と株式相場

再度 ecolendar100620 を参照して下さい。

住宅関連指標は、要注意です。
事前予想が、少し強めではないかと感じます。

次回の配信で、住宅関連指標の解説をする予定です。

指標を無視して、相場は上昇するのか疑問です。

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添付の dowdaily100620 を参照して下さい。

5月上旬にできた下げトレンドをブレークしたので、
現在は、トレンド・レスの状態です。

ベア上昇ウェッジを形成しているように見えます。
取引所の出来高は少ない日が続いています。

今週のダウの上値は、10600ドルで50日移動平均を
越えるのは困難だと思います。

サポートは200日移動平均ですが、下回ることも
あるのではないかと感じています。

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4)金価格

先週、金価格は再度高値を更新しました。
ドル・ユーロは、静かな買戻し局面でした。

金が買われる理由に乏しかったと思います。

添付の gold100620 を参照して下さい。

金もベア上昇ウェッジを形成しています。
下げを示唆するケースが多いのですが、
同時に上昇チャネルでもあります。

下げても1000ドルまでかと思います。

金価格が下落する理由を3点、チャートに載せています。

現在のファンダメンタルズから客観的に見ると、
無理な理由もあります。

短期的なリスク資産からの逃避が、あり得そうな
理由ではないかと思います。

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5)バルチック海運指数

とうとう、三尊天井形成完了です。
添付のチャート bdi100620 を参照して下さい。

ターゲット・レベルは、リーマン・ショック後のレベルです。
実現するかどうか分かりません。
むしろ、実現して欲しくないレベルです。

世界経済が、ダブル・ディップに向かっているとすれば、
今回のG20は重要です。

どこまで、政策協調できるかです。

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6)米国経済の長期視点

過去20〜30年間、米国経済の名目GDPは、
年率5%程度の成長率だったと思います。

私の、ホームページに、米国GDPのチャートを
週末にアップしておきます。

参考にして下さい。

添付の dowlong100620 を参照して下さい。

年率5%で成長する複利曲線を引いてあります。
どこを基点にするかで、ずいぶん変わりますが、
80年代のブラックマンデーに照準を当てました。

90年代央以降、米国株式相場は、バブル状態が
継続していたと思います。

リーマン・ショックで、米国はようやく正常の範囲に、
戻りだしたと考えています。

この調整は、まだまだ続くものと思います。
ダウが5000ドルを下回るのは、
少しオーバー・シュートですが、
8000ドルは十分視野に入ります。

弱気ではありません。
正常なレンジに戻るだけだと思います。


2010年06月20日 09:30記述


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