平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年06月24日


1)住宅及び不動産関係の指標


今回の米国のリセッションは、サブプライム・ローンの焦付きから、
2007年末にスタートして、リーマン・ショックで極に達しました。

リーマン・ショック後、急激な世界経済の落込みで、
米国企業は人員削減を実施し、在庫を減らして、コスト削減をしました。

そのため、消費が少し上向くだけで、
利益が出やすくなる体質に変化しました。

同時に、在庫水準が低いため、少しの需要増加が、
生産の増大に直結する状態です。

昨年一杯はドル安の恩恵もあり、輸出が増加し、製造業にはプラスに働き、
米国経済は、見た目でもV字回復を達成しました。

しかし、ギリシャの財政問題に端を発したドル高ユーロ安と、
欧州の景気後退懸念が、米国株式市場を襲いました。

今後の米国経済の行方を占う上でも、住宅関連指標を、
基本に立ち返ってフォローすることは大切だと思います。

住宅関連指標は以下のように沢山あります。
毎週発表されるものから、日本で市場関係者があまり注目しない、
商業用不動産関係のものまであります。
勿論、これは一部ですから、まだ沢山の種類があります。

MBA住宅ローン申請指数
中古住宅販売成約指数(保留指数とも言う)
建設支出
NAHB住宅市場指数
住宅着工件数と建設許可件数
中古住宅販売件数
FHFA住宅価格指数
新築住宅販売件数
S&Pケース・シラー住宅価格指数
ムーディーズ商業不動産価格指数
リアルティー・トラック差押え件数

拙著の「FX世界経済の教科書」の、第7章にもまとめてあります。

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昨日、5月新築住宅販売の発表がありました。

4月で初回住宅購入者に対する税優遇策が終了して、
反動減が予想されていましたが、実数値は予想を大きく
下回る年率換算30万戸でした。

その上、駆込み需要が発生していたと考えられていた、
3〜4月分が合計で10.8万戸も下方修正されたことは衝撃的でした。

新築住宅販売の10倍以上も規模の大きな中古住宅販売も、
このところ芳しくありません。

添付ファイルの ehs100624 を参照して下さい。
中古住宅販売戸数(棒グラフ)と、価格の中央値(折線グラフ)です。

決めうちすることは出来ませんが、恐らく今後は、
500万戸かそれを下回るレベルに落込みそうだと考えます

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添付の mba100624 を参照して下さい。
毎週発表されている、全米抵当貸付銀行協会の、
住宅ローン申請指数のチャートです。

右肩下がりが継続しています。
政策面でのサポートで、持直す局面が見えることもありますが、
住宅ローンを申請する件数は減少しています。

現在の指数のレベルは、1990年代の後半と同じレベルです。
まだ、下げ止まったようには感じません。
今後、1990年初めかもっと前のレベルにまで下げる可能性はあります。

なぜ、そのように考えるかと言うと、
次のチャートを参照して下さい。

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添付のチャート nahbhmi100624 は住宅市場の総合的な指数です。

昨年初の大底からは、少しは回復していますが、
まだまだ、好転していないことは一目瞭然です。

米国の住宅市場は、最悪のケースで、
二番底に突入する可能性が高くなっています。

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金融商品ではない、木材価格も、同じようなことを物語っています。

添付ファイルの lumber100624 を参照して下さい。

住宅建材は材木です。
木材価格は、住宅バブルとその後の展開と同じ軌跡です。

オバマ大統領就任後の、緊急経済対策の効果もあり、
ダブル・ボトムをつけて急上昇しました。

しかし、どう贔屓目に見ても、現状は暴落です。
現状のレベルは、1990年初めよりもさらに遡り、
1980年代のレベルと同じです。

以上のように、見てみると、米国の住宅市場は
本当に要注意です。

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2)株式相場

FOMCが終了して、金融政策は変更がありませんでした。
FRBの理事たちは、経済に対して少し弱気になったようです。

株価も正念場です。

添付の dowdaily100664 を参照して下さい。

200日移動平均線がレジスタンスへと変化してしまうと、
米国株は頭がさらに重い展開になってしまします。

ダウで500ドル強下落すると、三尊天井が完成しそうです。

ユーロが安くなる材料が出てくるのか、
6月の雇用統計がきっかけになるのか、
「デッド・クロス」が注目されるのか…。

向こう2〜3週間で年後半の方向が決まりそうです。
基本的なポジションの取り方が変わりそうです。

なお、為替に関しては、直近の考え方に変化はありません。


2010年06月24日 10:45記述


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