平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年06月27日


1)先週の相場概観

先週の定期配信で申し上げていたように、経済指標の事前予想値が、
強気に傾いているように感じていました。
実際には、住宅関連指標が非常に弱く、相場の足を引張りました。

週初には、金価格が最高値を記録しています。

ワールド・カップで一瞬注目を浴びていない、欧州債務問題は、
ギリシャの5年物CDSスプレッドが過去最大のレベルにまで拡大し、
スペインの銀行は事実上、資金調達が困難になっている模様です。

ロンドンの短期資金の融通市場での、米ドルLIBOR3ヶ月物金利は、
0.5%以上に張り付いたままです。
信用市場は悲鳴をあげている状態が継続しています。

ダウは200日移動平均線がサポートからレジスタンスに転換、
1週間で307ドル安の-2.9%でした。

日経平均は、節目の1万円をあっさり割り込み、258円安の-2.6%でした。

一方、人民元弾力化を打出した、中国の株式相場は、
先進国とは逆に、40ポイント上昇の+1.6%でした。

ドル・ユーロが中心の為替相場は、ユーロの買戻しの流れは続き、
ドル円は1週間で約1.5円の円高となりました。
少し、円高方向への動きを感じます。

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2)先週発表された経済指標と相場展開

添付の ecolendar100627 を参照して下さい。

数週間前とは違い、表の全体にピンク色が勝ってきました。
米国経済は下向きになりました。
住宅関連はとくに惨憺たるものです。

数少ない救いは、新規失業保険請求件数が減少したことと、
ミシガン大学の消費者心理指数が悪化していないことです。

6月10日に解説した、消費者心理指数への高い先行性がある、
IBD/TIPP景気楽観度指数から考慮すれば、ミシガン大学のそれは、
速報値よりも悪化する可能性を考えていました。

しかし、一連の経済指標の悪化を受けて、相場は下落。
その上、チャート分析やテクニカル分析でも、
強気になれない市場参加者が多くなったようです。

FOMCでは、金融政策の変更は、予想通りありませんでした。
声明文での文言では、経済成長見通しを若干弱めに修正したと、
市場では受け止めています。

金融政策の変更は、来年までないと考える参加者が多数です。

添付の経済指標テーブルにはありませんが、
ECRIの週間景気先行指数が、3週間連続して下落しています。

この3週間の指数成長率は、「-3.7」「-5.8」「-6.9」です。

下落幅も大きく、米国経済の「ダブル・ディップ」を、
連想する市場関係者は多く、目が離せません。

この指数については、6月17日に解説しています。

日本ではCPI等の発表がありましたが、いつも通りに、
インパクトはありませんでした。

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3)今週発表予定の経済指標と相場展開

添付の ecolendar100627 を参照して下さい。

毎月最大のイベントの雇用統計です。
NFP市場予想は、-10万人です。
国勢調査での臨時雇いの解雇が、約-25万人程度とされていますので、
民間部門の雇用は、差引き+15万人です。

毎週発表されている、新規失業保険請求件数の推移からは、
民間部門で+15万人は、少々強気だと感じます…。

ここまで、順調に底打ちから、回復過程に移行してきた米国製造業に、
変化の兆しが出るのか、今週の製造業関連指標は注目です。

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添付の dowdaily100627 を参照して下さい。

米国株は正念場です。
マクロ経済を横に置いておき、チャートやテクニカル面では、
米国株相場は、悪い形だと言えます。

デッド・クロスが間近です。
MACDも売りシグナルを発しそうです。
6月7日の引値が重要なポイントでしょう。

経済指標のサポートがないと、大きな方向転換を迎える
可能性を排除できません。

そのため、雇用統計では、発表される数値に
恣意的な操作が加えられることもあり得ます。

恐らくG8やG20では、建設的な経済政策の合意は、
何もできないのではないかと危惧しています。

米国一国で、財政を拡大することは困難です。
先進国の足並みは乱れています。
新興国は強気です。

米国に残された手段は、マニピュレーションです。
少し、言い過ぎかも知れません…。

米国政府のサポートがなければ、相場は下向きで、
ダウで9800ドルの攻防になると見ています。

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添付のチャート shanghai100627 を参照して下さい。

上海総合指数の日足です

為替相場同様に、管理された株式相場なのかも知れませんが、
再度、三角保ち合いを形成中です。

今までの流れからは、保ち合い離れを実現するのであれば、
次の動きも「下」ですが、果たしてどうでしょうか。

正直に言って、現時点では、分かりません。

三尊天井を形成し、ネック・ラインを明確に下回ってきた
バルチック海運指数の下げ幅が、縮小してきました。

目先、下げ止まることが考えられます。
先週1週間の日々の下げ幅は、
「-93」「-54」「-32」「-13」「-1」となっています。

バルチック海運指数が下げ止まれば、上海総合指数にも
多少はプラスの効果もありそうです。

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4)為替相場

添付の usdindex100627 はドル・インデックス月足チャートです。

このドル・インデックスは、インターコンチネンタル取引所(ICE)傘下の、
ニューヨーク商品取引所(NYBOT)の金融部門(FINEX)が算出している、
通貨バスケット(ユーロ・円・ポンド等)に対するドル指数です。

明らかに底入れ過程に見えますが、バスケット構成比でユーロが、
60%近くのウェートを持っていますので、ドル高ユーロ安で
指数は大きく上昇します。

チャートでは、きっちりとネック・ラインで上げが止まりました。
しかし、過去5年間以上にわたる長期で、壮大なスケールの、
フォーメーションですから、今後もフォローするべきでしょう。

なお、「H」は頭、「LS」は左肩、「RS」は右肩の意味です。

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添付の usdyen100627 はドル円の日足チャートです。

しばらく蚊帳の外だった、ドル円が少し動きそうな気配です。
小さなウェッジは、既に円高方向にブレークしました。

三角保ち合いは、さらに大小2種類見えます。
上昇フラッグの可能性もありますが…。

ブレークした方につくのがセオリーですが
現時点では、円安の方向へ跳ねる可能性よりも、
円高方向へ進むと考える方が自然だと思います。


2010年06月27日 13:15記述


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