平松雄二の 株と為替に勝つ!
ホーム>過去のメルマガ>2010年08月01日
過去のメルマガ
2009年
2010年
チャートの小部屋
用語集
欧州信用危機小年表
まぐまぐ!過去のメルマガ
まぐまぐ!チャート

2010年08月01日


1)先週発表された米国の経済指標と相場展開

添付の ecolendar100801 を参照して下さい。

先週の、エコ・ヒート・マップまたはエコ・シグナルは全体的に
ピンク色が減少して、グリーンが多くなりました。

成長減速を織込んで、弱めの予想値が多くなり、
発表時のネガティブ・サプライズが減少しました。

それを受けて、相場も素直に反応しています。
とくに、金曜日のGDP発表後、シカゴPMIと
ミシガン大学消費者心理指数で、相場を持上げました。

それに、GDPは過去3年にわたり改定され、
第1四半期は+2.7%が+3.7%と1%も上方修正されました。
統計手法の改善とは言え、今回の景気回復過程は、
かなり人工的な感じが否めません。

日本でも、先週重要指標が発表されていますが、
相場に対するインパクトはありませんでした。

******************************************************

2)今週発表予定の米国経済指標と相場展開

再度 ecolendar100801 を参照して下さい。

月に一度の雇用統計イベントです。

また、ISM(供給管理協会)製造業と非製造業が発表されます。
シカゴPMIが予想以上に健闘していたので、
これらも予想以上の良い数字が出てくる可能性があります。

国勢調査のための臨時雇いは最終局面です。
10万人単位で削減されています。
それを補う民間部門の増加で非農業部門雇用者数が
決まりますが、最近、民間企業のレイオフも散見されます。
その上、財政の苦しい州政府や市や郡でも、
警察官や教員等の削減が進んでいます。

「勘」ですが、7万人減少予想は、
少々経済に強気な感じがしています。
個人的には10万人以上の減少だろうと考えています。

企業決算のピークは過ぎましたので、
ミクロからマクロへ、しかし本当は夏休みへ突入します。

とくに雇用統計は予想が困難な指標ですから、
それを受けての相場展開を予想することは無意味です。

もしも、非農業部門雇用者数が10万人以上の減少に
なるのであれば、相場には下押し圧力がかかると思いますが、
過去の数値の上方修正等が入り、相場をかく乱します。
これは、よくあるパターンです。

4〜5月に峠を越えた米国景気は、ゆっくりと下落していますが、
7月は少し改善した可能性があります。

このところ株価と経済はパラレルに動いているようです。
株価の先行性と言うよりも、同時性と言うべきでしょうか。

7月の株価は今年最大の上昇でしたので、
消費者心理は少し好転しているかも知れません。
シカゴPMIとミシガン大学消費者心理の改善が良い例です。

雇用統計では、労働時間もチェックしておいて下さい。
ドル安・ユーロ高で、製造業の輸出が伸びたかも知れません。
経済が少し好転しても、採用せずに残業で対処します。

******************************************************

3)米国株式相場

添付の dowdaily100801 を参照して下さい。

基本的な考え方の何の変更もありません。
5月の「フラッシュ・クラッシュ」以降上下していますが、
緑色のバンドの中での取引だとも言えます。

このようなレンジ取引では、「振り子の原理」である
オシレーター系のシグナルは間違うことがあります。
為替相場でも同様で、注意が必要です。

50日移動平均線の傾きが平坦になりました。
過去2日間、200日移動平均線がサポートです。

10600ドルの頭は重そうに感じますが、
トレンドは明らかに上昇です。

少々無理なウェッジですが、2通り見えます。
相場は上下どちらにでもありそうです…。

ECRIの週間景気先行指数が金曜日に出ました。
-10.7%と10週連続下落で、とくに-10%を越えると、
過去の例からは、リセッションです。

実体経済はかなり病んでいると思います。
その割に株価は堅調で、債券相場との整合性が、
取れていない状況です。

マクロ面からは、株価下落だと思うのですが…。

******************************************************

4)SOX指数

添付の sox100801 を参照して下さい。

フィラデルフィア証券取引所で取引されている
半導体指数の日足チャートです。
日経平均の先行指標としてチェックしています。

何故かと言えば、2000年の日経平均組入れ銘柄の変更で、
日経平均は「ハイテク指数」に変貌しました。
あえて言えば、あまりの変化で、株価指数として
それ以前との継続性が損なわれていると思います。

4月高値以降下落していますが、他の指数と
違う点は、デッド・クロスしていないことです。

先週金曜日MACDに「売り」シグナルが点灯しました。
日足は200日移動平均線で止まっていますが、
今週の値動き次第で、さらに見えるものがありそうです。

他の指数と同様に、レンジ取引にも見えますが、
ベア上昇ウェッジ形成中とも思えてきます。

また、ダブル・トップも見えており、
ターゲットは330の最近の安値付近です。

この指数が下落して、デッド・クロスを示現するようだと、
日経平均は9000円の節目をキープできなくなります。

為替も、粛々とドル安が進んでいるので、
個別企業の決算が良くても、将来の減収減益を
織込む形で、日経平均の下落の可能性があります。

******************************************************

5)ドル・インデックス

添付の usdindex100801 を参照して下さい。
ドル・インデックス日足チャートです。

きれいな下落チャネルで、下げ止まりを感じさせません。
ユーロが強くなるのは頷けます。
ストレス・テストの評価と無関係で下げているようです。

この1ヵ月は、米国マクロ経済の不安が、
他のものよりも、ウェートが重かったのですが、
ドル反転上昇の時期は近いのかも知れません。

RSIのレベルとMACDのシグナルで、
相場の方向転換が近そうに感じます。

きっかけは、米国マクロ経済の好転でしょうか。
雇用統計でしょうか。
現時点では分かりません。

ドルに強気で見ると、ブル上昇ウェッジが見えます。

筆者にはドルが強くなる通貨ペアは、ユーロしかありません。
リーマン・ショック以降は、ドル余剰に伴うドル安だからです。

今年3月以降のFRBの資産は増大していませんが、
米国経済が今後減速する場合、国債購入プログラムを
再開する可能性があります。

実質ゼロ金利ですが、さらにゼロ金利を強化することもあり得ます。
人気のないオバマ政権が財政を拡大するのは困難です。
金融政策しか残っていません。

5年間で輸出を倍増させる計画です。

これらはドル安要因だと考えます。

チャートやテクニカル面でドル高に転換するのか、
マクロ経済指標でドル高に転換するのか、分かりません。
しかし、その場合でもドル円は円高継続の可能性があります。

リーマン・ショックのきっかけは、2007年夏でした。
震源地はフランスの銀行でした。

ストレス・テストを乗り切った欧州で、
何かあるかも知れません。

現時点では、ドル高=ユーロ安、ドル安=円高、
ユーロ安=円高と見ています。

そして、ドル高で、株安になるのか…。

******************************************************

さきほど、7月の中国PMIが発表されました。
事前予想を下回る51.2でした。
しかし、分岐点の50は上回っています。

月曜日の中国株は、素直に下落するのか、
あまのじゃくに上昇するのか。

世界経済には、若干ネガティブな影響があると考えます。


2010年08月01日 13:30記述


                    ページ・トップへ     ホームへ