平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年08月08日


1)先週の相場概観

8月第1週の株式相場は連騰しました。

米国ダウ工業株は、188ドル高で+1.8%上昇、
日経平均は、105円高で+1.1%、
中国上海総合指数は、20ポイント高で+0.8%でした。

ドル円相場は、約1円のドル安円高で、今年の高値をつけました。

為替が円高の割に、日本の株式相場の腰は強いです。
米国は、逆にドル安ユーロ高が株式相場を押上げた側面が強いです。

今年は、相場格言が当たる年のようです。

5月は、「株を売ってどこかに行け!」が、夏には「サマー・ラリー」が
ぴったり当てはまっています。

しかし、株の格言では「サマー・ラリー」でも買う時期ではありません。
つまり、秋に波乱がしばしば起きるので、ハロウィンの時期まで、
買い出動は控えることになります。

さて、秋はどうなるのでしょうか。

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2)先週発表された経済指標と相場展開

木曜日の定期配信で、ある程度解説していますので、
雇用関係の指標の解説になります。

数字は添付の ecolendar100808 を参照して下さい。

指標全般は、可もなく不可もなく、と言う感じですが、
雇用関係は良くないと思います。

しかし、指標の修正の仕方が酷いと思います。

非農業部門雇用者数は、前月-12.5万人でしたが、
-22.1万人に下方修正されました。
民間部門の雇用者数は、前月+8.3万人でしたが、
+3.1万人に下方修正されました。

倍も数字が違います。
経済指標の精度に大きな疑問符がつきます。
中国の経済統計のように、「ドンピシャ」も変ですが、
米国の修正には驚きです。

7月相場の上昇のきっかけを作った雇用統計ですから、
実際の修正値が、当時発表されていたら、
相場展開は違ったものになっていたかも知れません。

不動産価格の低迷が続いている米国ですから、
株式相場が上昇しなくては大変です。

個人金融資産の株式のウェートは高いので、
株価は高く維持されないと、消費に響きます。

恣意的に修正されるべき経済指標を流して、株価上昇と言う
経済対策を打っているとしか考えられません。

世界の金利・株価・為替の方向性を決めてしまう
米国相場ですから、タイムリーに発表される経済指標は、
もう少し、修正の幅や比率が小さいことを望みます。

失業率は9.5%でしたが、これまでの流れである
就業を諦める労働者数も多く、失業率が不変でした。
これは、割り算のマジックです。

米国の雇用は、厳しい状況が続いています。
住宅や消費に、盛り上がる要素は多くないと思います。

相場は、ある程度素直に反応しました。
為替は、円は対ドルで今年の高値をつけました。
ドル安の流れは不変です。
以前から何度も言っていますが、円高ではありません。
ドル安です。

一方、株式相場は、150ドル以上の下落から、
買い戻されました。

そのきっかけは、住宅ローン保有者に対する
政府の援助です。

米国金利が過去最低水準に下落しています。
当然、住宅ローン金利も低下しています。

ローン保有者は借り換えをすることにより、
金利負担が減少します。

しかし、住宅価格が下落しているために、
借り換えをしようとすると、借りられる額が少なくなり、
借り換えが上手く行かないケースが多発しています。

そこで、政府が借り換えをしやすくするための
援助をすることを決めました。

これは、今年の春から調整していたことで、
新しいことではないのですが、下落した株式相場の
買戻しのきっかけになったようです。

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3)今週発表予定の経済指標

再度 ecolendar100808 を参照して下さい。

FOMC(連邦公開市場委員会)が注目です。
追加金融緩和策の可能性が指摘されています。
今回は、変更はないのではと思いますが…。

とにかく流動性をじゃぶじゃぶにして、バブルを作るしか
残された方法はないのですから…。

金曜日の小売売上と消費者心理指数も
相場を動かす可能性があります。

事前予想は、少し上向きです。
7月からの株価上昇で、少し明るさが戻って
経済に強気になっているのかも知れません。

また、水曜日には例によって、中国の経済指標が
山盛り発表されます。
恐らく、どれも予想通りの結果になるでしょう。

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4)米国株

添付の dowdaily100808 を参照して下さい。

目先は10700ドルが重いように見えますが、
金曜日の下ヒゲの長さは、相場の強さです。

50日移動平均線も上に向きました。
下値は堅く見えます。

しかし、ベア上昇ウェッジを形成中であることを
忘れてはいけません。

添付のチャートはローソク足ですが、引値基準の
ライン・チャートでもベア・ウェッジを形成中です。

しかし、ライン・チャートのサポート・ラインは、
ローソク足よりも厳しくて、10600ドルを切るようだと、
フォーメーションが成立(=相場の下げ)する
可能性が出てきます。

日足チャートでは、上も下もあります。

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5)恐怖指数と株価

添付の sp500vix100808 を参照して下さい。

下段が、シカゴ・オプション取引所で取引されている
S&P500指数のオプション価格のチャートです。
別名「恐怖指数」と呼ばれているのはご存知だと思います。

VIX指数は、定期的に30レベルかそれ以上に上昇して
相場は下げることが多く見えます。

このところ、3ヶ月に一度です。
5月の「フラッシュ・クラッシュ」から3ヶ月経過します。

VIX指数のチャートは、ブル下降ウェッジを形成中です。
同時にS&P500指数は、ベア上昇ウェッジを形成中です。

相場の下落を示唆する、チャート・フォーメーションが、
同時にダブルで発生しています。

要注意です。

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6)ドル・インデックス

添付の usdindexlong100808 を参照して下さい。

過去25年間のドル・インデックスの月足チャートです。
現状の80レベルは、重要なレベルです。

大きな三角保ち合いを形成しています。
この点では、上下どちらかに振れることがあります。
現時点ではどちらに向かうのか分かりません。

しかし、チャートではピンク色の
重要なラインであることが見て取れます。

インデックスの下落が止まる可能性が
高いのではないかと思っています。

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7)ドル・ユーロ

添付の usdeuro100808 を参照して下さい。

逆三尊が機能して、ターゲットを達成しました。
現状はサポート・レジスタンス・ラインにあります。

同時にベア上昇ウェッジを形成中でもあります。

5月に世界中の相場が大きく変動しました。
それ以前に姿に戻る過程だと言えますが、
問題解決は先送りされているだけだと考えています。

「臭いものに蓋」をすることが成功すれば、
ドル・ユーロは1.35前後に戻って不思議はありません。

しかし、ベア上昇ウェッジが効くのではないかと考えます。
夏休みで、だれた相場です。
やる気のない相場です。
しかし、真実は一つしかありません。

チャートのサポート・ライン1を試しに行く
相場展開になるのではないかと思います。

以上をまとめると、

ダウ工業株とS&P500指数は、ベア上昇ウェッジ形成中。
VIX指数はブル下降ウェッジ形成中。
3ヶ月に一度の変動期入り。
ドル・インデックスは重要なレベルに位置している。
ドル・ユーロはベア上昇ウェッジを形成中。

米国マクロ経済の懸念は消えない。
ストレス・テスト終了で一息ついたユーロ圏。
夏休みで、参加者不在。

十分気をつけておく時期だと思います。


2010年08月08日 10:00記述


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