平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年08月15日


1)先週の相場概観

先週の株式相場は、週初めに高値をつけた後、
下落して、木曜日に安値をつけ、静かに週を越えました。

米国ダウ工業株平均は、350ドル安で-3.3%、
日経平均は、388円安で-3.5%、
中国上海総合指数は、52ポイント安で-1.9%でした。

先々週までは,サマー・ラリー状態でしたが,
FOMC(連邦公開市場委員会)において、景気認識を
後退させたことと、経済指標で、株式相場は下落しました。

どうやら、株式相場は目先のピークを打ったようです。

一方、先週の債券相場は堅調でした。

長短金利差が開いていて、米国が「日本型デフレ」に、
突入する可能性が高いのであれば、米国長期金利には
まだ下落余地がありそうです。

債券相場は今後も堅調地合が続くと思います。

その結果、ドル円相場は金利に反応しました。

しかし、口先介入や実際の為替介入警戒感もあり、
昨年のドバイ・ショックの高値を抜いた後、
若干下落(75銭)して週を越えました。

ドル・インデックスは記録的な長さで、
下落を続けていましたが、ようやく反転し、
米国経済の減速がテーマだった最近のドル・ユーロ相場も、
成長減速は米国のみではなく、欧州を含めた世界的な広がりを
見せるのではないかとの思惑から、ユーロが下落しました。

先週の相場は、夏休み期間中ですが、
今後の相場を占う上で、非常に重要な1週間だったと思います。

先週の相場の流れはしばらく続くのではないかと、
勝手に思い込んでいます。

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2)先週発表された経済指標と相場展開

添付の ecolendar100815 を参照して下さい。

週の後半は緑色で、「エコ・シグナル」は、
「GO」サインのように見えますが…。

小売売上が予想を下回ったこと、企業在庫が増加して、
今後小売店ベースで在庫が負担になりそうなこと、
この2点は要注意です。

米国では、新学期セールの時期ですが、毎週出ている
チェーン・ストア等の売上も盛り上がらず、
消費者の財布の紐は堅い状態です。

つまり、小売店では、在庫を増加させてセールに望んだものの、
売れ残りが発生し、大幅な値引きをする可能性があります

高級百貨店の今後の見通しも悪化が伝えられており、
先日決算発表した、シスコ・システムズも今後の売上には
警戒感を持っていました。

春先まで、リセッションから回復していた米国経済も、
政策面での後押しが消えて、流動性バブルだけでは
力不足になってきました。

ときどき、解説しているECRIの週間景気先行指数の
大きな落込みが徐々に正当化されてき始めました。

また、以前ご紹介(6月17日)した、消費者メトリクス研究所の
成長指数も、ECRI同様に大きく落込んでいて心配です。
最近読者になられた方で、このレポート等をご希望の方は、
ご連絡頂ければお送りします。

上記のような状況では、サマー・ラリーも一旦停止です。

中国では、貿易統計や一連の経済指標が出ました。
結果は、中国経済の成長の鈍化を感じ取り、
世界的な株価下落のきっかけを作ったとも言えます。

しかし、バルチック海運指数の反騰は続いています…。

日本でも経済指標が多く発表されましたが、
製造業関連の指標が、成長減速を感じさせるものでした。

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3)今週発表予定の経済指標と相場展開

再度 ecolendar100815 を参照して下さい。

予想値が強気です。
結果が予想値を上回れば良いのですが、
逆の場合の反応はどうでしょうか。
少し下押し圧力がありそうにも感じます。

日本では第2四半期(正式は4-6月期)GDPが出ます。
成長鈍化の予想です。

株価と為替に対する反応は、数字が発表された直後に
株価下落と円安に動きそうですが、
長続きしないと考えています。

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4-1)米国株式相場

添付の dowdaily100815 を参照して下さい。
ダウ日足チャートです。

米国株式相場の下げは、珍しくきれいなに当たりました。
チャートでは、現状はトレンド・レスの状態です。
上下どちらにも動きそうですが、まだ下落継続に見えます。

50日移動平均線がキー・ワードです。
ここで止まっています。
今後、平均線の傾きは再度「下」向きになります。

ターゲット価格は、前回までのチャート上に
載せているものと変化はありません。

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4-2)VIX指数

添付の vix100815 を参照して下さい。
VIX指数の日足チャートです。

同指数は、シカゴ・オプション取引所で売買されている
S&P500指数のオプション価格の推移で、
別名を「恐怖指数」と呼ばれているのはご存知だと思います。

「VIX指数上昇=株価下落」と覚えておくと便利です。

根拠のない私の、「VIX指数3ヶ月に一度上昇説」が
当たりそうです。

ブル下降ウェッジも上手く働いたようです。

ここでも50日移動平均線で止まりました。
キー・ワードです。

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4-3)SOX指数

添付の sox100815 を参照して下さい。
SOX指数の日足チャートです。

同指数は、フィラデルフィア証券取引所で売買されている
半導体株価指数で、日経平均に先行性があります。
当然、台湾や韓国株のハイテク株にも先行性があります。

ベア上昇ウェッジが機能して、下離れしました。
個人的には330ポイントは死守して欲しかったのですが…。

チャートではさらに下落を示唆していると思います。
厳しい局面があるかも知れません。

今週中にデッド・クロスが発生しそうです。
つまり、50日移動平均線が200日移動平均線を
上から下に突き抜ける状況です。

また、50日移動平均線が出てきました。

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4-4)アップル・コンピュータ

添付の aapl100815 を参照して下さい。
アップル・コンピュータの日足チャートです。

読者の中にも、アイフォンやアイパッドを使って
いらっしゃる方も多いのでは思います。

いまやマイクロ・ソフトも凌駕する大企業です。
製品が売れている割に、現状の株価はさえない展開です。

大きな三角保ち合いを形成中です。
相場の流れからは、「売りサイン」が出そうです。
しかし、今日現在では分かりません。

アイフォン4のアンテナ問題もありましたが、
根本問題は、アップルの閉鎖性が原因ではないでしょうか。
ソフトやシステムが開放されていません。

現時点では、アップル製の製品は素晴らしいですが、
技術は陳腐化し、価格は下落するものです。

もしも、同社株が下落すると、ナスダック市場に
大きな下押し圧力がかかると思います。

今週の注目株だと思います。
チェックしておくと良いでしょう。

50日移動平均線よりも高いレベルで、
アイランドを形成したように見えます…。

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5)ドル・インデックス

添付の usdindex100815 を参照して下さい。
ドル・インデックスの日足チャートです。

ドル・インデックス反騰予測も珍しく当ったようです。
6月からの下落トレンドは、崩れたと思います。

ローソク足ではよく見えないのですが、
引値ベースでは、83.5到達がポイントです。
これにより、「Lower High, Lower Low」の
原則が完全に崩壊するからです。

でたらめな、欧州銀のストレス・テストは別にして、
米国経済の落込みをテーマに、ユーロを買い戻して
きましたが、それも終了したのではないでしょうか。

20年以上のサポート・ライン(帯)の80〜82は
機能したように感じます。

個人的には、目先の相場は
50日移動平均線を目指す動きだろうと思います。
ピンク色の数字は、フィボナッチ数を示しています。

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6)DAX指数

添付の dax100815 を参照して下さい。
ドイツDAX指数日足チャートです。

金曜日に欧州の第2四半期のGDPが発表され、
ドイツは前期比+2.2%と、20年来の高成長でした。

ユーロ安がドイツの輸出産業を潤しています。
米国株相場と比較すると、ドイツ株相場は、
いち早く立直り、高値を取ってきています。

しかし、GDPの発表を受けての株式相場下落は
何かを暗示しているように感じます。

大きなベア上昇ウェッジを形成中です。
下落を暗示しています。
それも保ち合い期間が長いので、比較的大きな
下落になる可能性があります。

ここでも50日移動平均線で相場は止まりました。
相場はキープ力があるのかどうか、
試される局面です。

伸びが期待されていた、6月の鉱工業生産指数が
マイナスだったので、足元の好調さが
揺らいでいるのだと思います。

今後、財政緊縮効果が出てきます。
経済成長には足かせです。

PIIGS諸国の国債利回りは高止まりしています。
欧州の諸問題は何も解決していません。

だまされないようにしたいものです。

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7)ブラジル株

添付チャート brazil100815 を参照して下さい。
ブラジル株連動投信の日足チャートです。

普段は解説していませんが、大変面白い局面です。

巨大な三角保ち合いを形成中です。
そろそろ上下どちらかに抜けそうな段階に
差し掛かっています。
どちらかは、現時点では分かりません。

ここでも、50日移動平均線付近で止まっています。

新興国経済に強気であれば、「買い」でしょう。
その場合は、原油等国際商品は全て「買い」です。

バルチック海運指数は大きく上昇します。
上海総合指数も上昇です。
中国不動産価格は高騰して、バブルの上塗りです。

米国からの輸出は好転するでしょう。

結果的に米国のグローバル企業は大儲けするはずです。
しかし、米国内はあまり好景景気にはなりませんが、
二番底は避けられる状況になると思います。

しかし、全く逆の場合も想定されます。
慎重に見定める時期だと思います。


2010年08月15日 10:50記述


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