平松雄二の 株と為替に勝つ!
ホーム>過去のメルマガ>2010年09月16日
過去のメルマガ
2009年
2010年
チャートの小部屋
用語集
欧州信用危機小年表
まぐまぐ!過去のメルマガ
まぐまぐ!チャート

2010年09月16日


1)米国のファンダメンタルズ

5月以降の株式相場下落と、政策効果の息切れで、
急速に経済指標は悪化しました。

とくに住宅関係のものが、二番底を示唆していましたが、
バーナンキFRB(連邦準備制度理事会)議長の、
積極的な金融緩和姿勢表明で、経済は少し
上向き傾向にあると言えそうです。

製造業は回復のペースが鈍っていますが、
どんどん下り坂を落ちる状況ではないです。

消費者動向は、無駄遣いはしないものの、
必要なものは購入する底固さはあります。

日本のように完全なデフレ状態に陥っていないのが、
米国経済と消費者には救いです。

基本的なこととして、個人消費の源泉は、所得です。
雇用が回復しないうちは、消費は回復しません。

住宅価格が下落しても、住宅ローンは残っています。
住宅ローンを支払えなければ、住宅を手放します。
この動きは、住宅市場では住宅供給になります。

例え、住宅ローンを継続的に支払うことができても、
住宅価格が下落しているので、住宅価格と
住宅ローン残高の差(エクイティーと呼ぶ)が
なくなっているため、米国人が得意な、エクイティーを
使うローンができなくなりました。

そのため、過剰消費が抑えられました。
米国民は借金を減らすために消費を抑えました。
結果として、貯蓄率上昇に現れました。

米国には失業者は1000万人以上います。
異例の長さで、失業保険を支払っています。
これで、消費が下支えられていることも事実です。

各州や連邦政府には、異例の長期間の
失業保険給付の財源はありません。
財政赤字が増加するのみです。

GDPの7割が消費の経済構造ですから、
個人消費を刺激しないと、経済は伸びません。

過去は、個人が借金して消費していた構造が、
国が借金して、それを個人に渡して消費に回してもらう
構造に転換しただけのことです。

ドルが基軸通貨だから可能な経済構造です。
米国の財政赤字を、中国や日本が穴埋めするのは、
経済原則です。

貿易黒字を保有しているからです。
貿易赤字の国の穴埋めをするのは黒字国です。

住宅価格は今後もしばらく下落しそうです。
住宅関係の指標は、大きく下落はせずに、
若干の改善を見せることはあっても、低迷が続きます。

年末までは、年末商戦で小売業が雇用を増やす時期です。
それでも景気後退前よりも小売業の雇用は弱いです。
雇用を増加させるために、製造業を強化します。

製造業は新興国に製品を輸出せざるを得ません。
ドルは強くはなってはならないのです。

ないがしろにして来た製造業を、復活させようと、
5年で輸出を倍増させる野心的な計画を、
オバマ大統領が打ち出しました。

ドル安を推し進めることを公言した政策です。
金融危機以降、全世界自国通貨安競争の時代です。

日本もようやく大競争に宣戦布告しました。
結果は負けると思いますが、
24時間で3円も安くできました。

米国は景気回復に陰りが出ると、財政赤字を拡大させます。
過剰流動性により、株式市場やリスク資産の価値を
上昇させないと、厳しい状況になります。

意図的なドル余剰は変化しません。

******************************************************

2)株式相場

添付の dow100916 を参照して下さい。
ダウ工業株平均日足チャートです。

大きな三角保ち合いを上に抜けたかも知れません。
今後米国経済が大きく回復して、それに伴って、
株式相場が上昇する展開ではないと考えていますが、
流動性が支えています。

昨年と同じ状況です。
流動性相場です。

チャート左下に小さく長期チャートを載せています。
まだ緩やかな下り坂の途中です。

******************************************************

添付の shanghai100916 を参照して下さい。
上海総合指数週足チャートです。

これも、米国株同様、大きな三角保ち合いを、
上に抜けそうです。

しかし、このところ2700ポイントを抜けない展開です。
不動産市場が加熱していても、高い経済成長を
続けないと、国内の軋みを解決できません。

その上、米国から輸入もしなくていけない状況です。

中国経済は世界経済を支える、超大国経済に向かって
一直線ですが、チャートを見る限り、金融危機以降の
戻りは鈍く感じます。

そろそろ、大きく上昇するか、上昇に失敗して、
下落するかの方向が出てきそうです。

******************************************************

次に braziletf100916 を参照して下さい。
ブラジル株の上場投信価格日足チャートです。

過去に何度か紹介しています。
チャートは煮詰まって、上に抜けたような
気配を感じていますが、まだ完全ではないです。

世界中同じような形のチャートで、上か下かは
分かりませんが、ぼつぼつ何か起こりそうです。

多くのチャートからは、上を暗示しています…。

******************************************************

3)為替相場

添付の usdyen100916 を参照して下さい。
ドル円相場日足チャートです。

50日移動平均線で止まっています。

5月以降のドル安トレンド・ラインにタッチして、
ドルが上昇しそうな形です。

タイミング良く日銀が大量の介入を実施、1日で
3円安くできました。

今後も介入を継続するでしょうが、その効果は
限定的だとする多数説に賛成です。

自国通貨安大競争に日本が勝利できるでしょうか。
貿易黒字を保有している国ですから、
立場は弱いです。

******************************************************

最後に usdindex100916 を参照して下さい。
ドル・インデックス日足チャートです。

50日移動平均線が200日移動平均線を
上から下へ抜ける、デッド・クロスが近いです。

前回は、200日移動平均線で止まりましたが、
今回はどうなるでしょうか。

右上に、長期チャートを載せています。
支持線を切ったようにも見えます。
ダブル・トップにも見えます。

ドルが安くなることを示すチャートは沢山あります。
政府日銀の介入が上手く行かないことを暗示しています。


2010年09月16日 13:00記述


                    ページ・トップへ     ホームへ