平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年10月10日


1)先週の相場概観

FRB(連邦準備制度理事会)の量的緩和第二弾を
確実視する中での相場でした。

ダウ工業株平均は、前週比177ドル高で+1.6%上昇し、
節目の11000ドルに到達しました。

ダウ以外の主要株価指数の、ナスダック総合指数や
ダウ輸送株指数も、それぞれ節目を突破しています。

一方、日本銀行の金融緩和を背景に、日経平均は
前週比185円高で+2.0%と上昇しました。

国慶節で長く休場だった上海総合指数は、
金曜日のみの取引で、83ポイント高の+3.1%と急騰しました。

為替相場は、ドル余剰により、ドルはユーロにも円にも
弱含みで推移しました。

対円では81円台に突入し、日銀の介入警戒感はあるものの、
史上最高値が見えてきました。

ドル安により、金や原油や銅等の
国際商品価格も値上がりしています。

全ては、流動性に支えられた相場です。

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2)先週発表された経済指標と相場展開

添付の ecolendar101010 を参照して下さい。

雇用統計以外では、ISM非製造業景況指数が、
事前予想よりも強い数字だったことが目立ちます。

雇用統計そのものは、解釈に苦しむ内容です。

民間部門全体の雇用は減少していませんが、
建設業や製造業は減っています。

連邦政府に加え州政府や市や郡等の地方政府が
雇用を減らしています。
これは財政難のためで、改善する兆しはありません。
今後も継続すると考えられます。

全体の労働時間は変化していませんが、
製造業の労働時間は減少しています。

賃金は変化していません。
残業時間も変化なしです。

雇用者数が減少したにもかかわらず、
失業率が上昇しなかったことは、就業を諦めた人や、
経済的理由で正社員ではなくパート・タイムで
働いている人が増加したことを意味します。

今回の雇用統計と、夏以降発表されている
各種経済指標を俯瞰すると、FRBが金融緩和をさらに
押し進める積極的な理由に乏しいように感じます。

つまり、ダブル・ディップに陥る危険性は低下し、
緩慢なスピードではあるものの、米国経済は
成長を続けていると見えます。

今年春には「出口戦略」が市場では意識され、
実際に、FRBは公定歩合を引上げました。

直接的な意味での、金融引締めではありませんが、
量的緩和をするくらいならば、公定歩合の引上げは
すべきではなかったのではないかと思います。

相場の基本的な見方は、FRBが量的緩和を
しなくてはならない経済状況だと言う側面に、
焦点を当てれば、それほど強気にはなれません。

しかし、「不景気の株高」の要因である、
潤沢な流動性に焦点を当てれば、流動性相場
第二幕は始まったばかりでもあります。

その意味で、株式相場は流動性相場に
重点を置いて展開しています。

しかし、為替相場は米国経済への懸念が
最大の材料です。

そして、ドル安が進めば進むほど、米国株に対して
ブルの見方が増加する好循環です。

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3)今週発表予定の経済指標と相場展開

再度 ecolendar101010 を参照して下さい。

事前予想が、再び経済を強気で見始めたようです。
今週は、しばらく圏外に放置された物価指標が
重要度を増しそうだと考えます。

この辺につては、今週のどこかで不定期配信で、
解説しようかと考えています。

これから年末までは、年末商戦で個人消費が
盛上るかどうかが重要です。

雇用は低迷していますが、株高の資産効果で、
消費が伸びるのか、FRBの量的緩和の目的の
一つが株高にあるとすると、つい裏読みしてしまいます。

常識的に考えて、株式相場も為替相場も、
警戒感を持っています。

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4)為替相場

添付の usdeurodaily101010 を参照して下さい。
ドル・ユーロ相場日足チャートです。

基本的な考えは同じです。
数々の節目を突破したユーロは、目先1.4000を
つけたことで達成感が出る可能性があります。

週末のG7や今後開催される国際会議で、
為替相場での何らかの合意が形成されると、
大きく変動することが予想されますが、今は分かりません。
中国がキー・ポイントになるかも知れません。

前回までと同様、ユーロ・ブルで攻めた市場参加者は、
利益確定の段階だと信じています。

個人的には、ユーロを買う理由は乏しいと思っています。
勿論ドルを買う理由も大きくありません。

好きな言葉ではありませんが、消去法的な円買いが
残されてしまいます。

豪ドル等の資源国高金利通貨も対ドルで強いですが、
下落するときのスピードは速いので、要注意です。

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次に usdindexweekly101010 を参照して下さい。
ドル・インデックス週足チャートです。

ダブル・トップ(オレンジ色)を形成して、
ネック・ラインに接近中です。

つい先日までのドル・ユーロ相場の裏返しです。
ドル・ユーロ相場のダブル・トップは、現時点までは、
「ダマシ」の可能性を強く示唆していますが、
ドル・インデックスでも同じことが起きるかも知れません。

ネック・ラインはサポート・ラインでもあります。
急角度の下落チャネル(赤色)は、その角度ゆえに、
近いうちにブレークされる運命にあります。
サポート・ラインとRSIの22のレベルを
考え合わせると、ドルを売るには勇気が必要です。

ユーロ相場同様に、ドル・ベアで攻めた市場参加者は、
利益確定する段階であると信じます。

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5)株式相場

添付の dowweekly101010 を参照して下さい。
ダウ工業株平均週足チャートです。

大きな三角保ち合いを上にブレークしました。
チャートからは強気です。買いです。

しかし、200週移動平均線が過去の相場の頭を
抑えたことがありますので、注意です。

RSIは買われ過ぎのゾーンです。
ブル逆三尊の目標値も接近しています。

為替相場で、ユーロが反転下落するようなことが
あれば、米国株式相場にはネガティブです。

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次に dowdaily101010 を参照して下さい。
ダウ工業株平均日足チャートです。

日足ベースでもRSIやMACDは警戒レベルです。
ゴールデン・クロスの支援材料はありますが、
ベアの上昇ウェッジでもあります。

強気にも弱気にもなれるチャートです。
どのように考えるかは、シナリオ次第です。

私は、警戒的に考えていますが、欧州の株式相場では
前述したような、週足ベースで大きな三角保ち合いを
上に抜けた市場も多く出現しています。

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最後に shanghaiweekly101010 を参照して下さい。
上海総合指数週足チャートです。

ここでも、大きな三角保ち合いを上に抜けました。
世界各国で、強気のサインが出ています。

流動性相場だと思いますが、目に見えない
大きな地殻変動が起きているのでしょうか。

それとも、大仕掛けの「ダマシ」でしょうか。
正直に言って、分かりません。
経済指標からは、無理があるように思います。

株式相場のチャートでは、強気になるべきでしょう。
そうであれば、金融緩和ではなく、「出口戦略」を
推し進める段階ではないでしょうか。

よく分かりません。


2010年10月10日 13:45記述


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