平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年10月21日


中国の約3年振りの利上げを受けて、一旦大きく下げた
先進国の株式相場でしたが、直ぐに下げ直前のレベル
近くにまで復活し、腰の強さを感じさせます。

長く相場を見ていると、どうしても過去の出来事を
思い起こしてしまいます。

それほど、現状の経済金融情勢と各国の足並みの
不揃いが、過去の一時期と相似しているのです。

1985年のプラザ合意では、相対的に米国の力が
落ちていたとしても、まだ日独との差が大きく、
米国の一存で為替調整が可能でした。

言い換えれば、日独は米国の言うことを
聞かざるを得なかったのです。

1987年のブラック・マンデーは、独の金融引締めで、
先進国間での共同歩調が乱れ、株価の大幅な
調整につながりました。

しかし、当時は幸運にも日本の大きなバブルと、
グリーンスパン前FRB(連邦準備制度理事会)議長の
積極的な金融緩和政策とで、米国の景気後退突入を
防げたとも言えます。

今は米国の住宅バブル崩壊で、圧倒的な力を
持っていた米国の地位は相対的にも絶対的にも
低下しています。

米国が自国経済の立ち直りを、ドル安に求めるのは
歴史的必然でもあります。

イタリア・スペイン・オランダ・フランス・イギリス全て、
歴史的には、覇権国と最強通貨=決済通貨=基軸通貨の
関係で、ドルは今後も下落する運命だと思います。

米国は追加金融緩和が確実視されています。
欧州とくに独は、「出口戦略」に向けて積極的です。
日本は蚊帳の外ですが、金融緩和しか考えていません。

中国は、バブル崩壊前後の日本研究が進んでいるので、
人民元の切上げはゆっくりで、国内バブルを
押さえる方向で経済運営しています。

しかし、米国の量的緩和は、「ホット・マネー」として、
中国市場に流れ込み、中国のバブルを助長するだけです。

依然として、ドルは基軸通貨であるため、米国政府は
好きなだけ赤字を増大させ、国債を発行することが可能で、
FRBはドル紙幣を好きなだけ印刷できる立場にあります。

中国が、若干引締めをしても米国発を中心とする
「ホット・マネー」の流入を防げません。

現状のアジア諸国への資金流入を見ていると、
1997年のアジア通貨危機を想起します。
しかし、当時の反省もあり、現在のアジア諸国は
上手く立ち回れると考えますが、警戒することは
悪いアイデアではありません。

今後、ドル・ベースではなく、ユーロ・ベースで金価格が
大きく上昇するようなことがあれば、金融市場の
変動時期が近いと言えるのではないでしょうか。

常に、バブルは弾けるまで膨らむものです。

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1)米国株式相場

昨日、ベージュ・ブックが発表されました。
全般的に、緩やかに米国経済は成長しているようです。

住宅市場と商業不動産市場は低迷、企業は雇用に
対しては消極的です。

輸出が貢献して製造業が経済を牽引しています。
個人消費は低調ながら、底堅い動きです。

この地区連銀報告を受けて、巨額な量的緩和を
実施することは、疑問符がつきます。

推測ですが、次回のFOMC(連邦公開市場委員会)では、
状況によっては、将来の増額含みで、量的緩和を
決めるのではないでしょうか。
量的緩和のサイズを公表しないのではないかと思います。

それを受けての相場の反応は分かりません。

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添付の dowweekly101021 を参照して下さい。
ダウ工業株平均週足チャートです。

チャート的には強気相場です。
大きな三角保ち合いを上抜き、200週移動平均線も
上抜けしたようです。

ブル逆三尊のターゲット・レベルと、来月初めの
FOMCのタイミングと、ぴたりと合いそうです。

一方、RSIは要警戒水準です。

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次に dowdaily101021 を参照して下さい。
同じく日足チャートです。

上昇チャネルの上限、ベア上昇ウェッジ等、
日足ではいつ調整があっても不思議ではありません。

とりあえず、4月高値を抜くかどうかを見守る展開です。

下値は、11000ドルを下回ったところ、10800ドル、
移動平均線のある10500〜10600ドル、現時点で
考えられる最下点は10300ドルです。

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次に vixweekly101021 を参照して下さい。
VIX指数週足チャートです。

シカゴ・オプション取引所で売買されている、S&P500指数の
オプション・プレミアムで、この数値が高いと、相場は
下落することで知られています。

結論として、リーマン・ショック後は20を下回って
長時間推移しないと言うことです。

米国経済が、リーマン・ショック前の状態に
戻っているのであれば、当指数はもっと下が
あると思いますが、まだ、米国経済は病み上がりです。

ブル・ウェッジを形成中ですから、理由の如何にかかわらず、
十分に警戒しておく水準だと考えます。

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2)為替相場

添付の usdeurodaily101021 を参照して下さい。
ドル・ユーロ相場日足チャートです。

チャート的には、上昇チャネルの上限に位置し、
ベア上昇ウェッジ形成等で、ユーロの調整の可能性は
かなり高いと思っています。

RSIでも50を切らずに留まることはなさそうです。

時間足で見ると、ベア三尊を形成中のようにも
見えますが、これは少々気が早そうです。

下げる場合の節目は、1.3500と1.3300辺りだと
思いますが、それよりも下げると、これまでのトレンドに
変化が生じる可能性があります。

つまり、「買いシグナル」が消えてしまいます。

米国の量的緩和をメインの材料に売られてきた
ドルに、基調変調が訪れる可能性ありです。

しかし、その場合でも、対円ではこれまでのトレンドが
継続することも考えられます。

先ほど、久し振りに、ガイトナー財務長官から
ドルのトーク・アップがありました。
政治の季節です。


2010年10月21日 12:45記述


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