平松雄二の 株と為替に勝つ!
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2010年10月28日


1)ファンダメンタルズの流れ

今週は重要指標の発表が続きます。

住宅関連指標では、大きく落込んだ後だけに、
改善を示すものが出ていますが、絶対レベルは
低いままで、厳しい状態です。

一方住宅価格は、再度下落方向に転じたようです。

金利低下と住宅価格下落で、住宅を購入しやすくは
なっていますが、雇用が回復しないために足踏みです。

住宅差押えについては、その方法に不正や不備が
あった模様で、今後の帰趨に注目が集まります。

目先、差押えが減少して、市場での担保物件売却が
少なくなれば、価格下落は止まる要因となります。

しかし、これはテクニカルな要因ですから、差押えが
再開されれば、逆に価格下落要因として働きます。

大きなスキャンダルにならないことを願います…。

金利低下で、既に住宅ローンを保有している人たちは、
ローンの借換をすることにより、返済額が減少し、
その分消費に回せるようになっています。

単純計算で、1ヶ月に30〜40億ドル消費に回せる
ようになっていますので、小売売上を約1%程度
押上げる効果があります。

今週末のハローウィンやクリスマスでの個人消費の
盛上りに期待する関係者も多いです。

日本型のデフレを嫌悪しているFRB(連邦準備制度
理事会)の量的緩和の規模に関する報道が多いです。

FRB理事もいろいろと発言しています。
恐らく、市場での織込み具合があまりにも大きいので、
量的緩和の規模については、玉虫色のものに
なるだろうと思っています。

材料出尽しになるのか、さらに建設的に捉えるのか、
さっぱり分かりませんが、常識的には相場は、
少々やり過ぎになっていると感じています…。

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2)為替相場

添付の usdeurodaily101028 を参照して下さい。
ドル・ユーロ相場日足チャートです。

フィボナッチの重要ポイントである61.8%辺りの、
1.4000はキー・ポイントで、春先相場の節目位置です。

上昇チャネルの上限にあり、次の動きは下ですが、
ユーロは粘っています。
ベア上昇ウェッジを形成して、下落を始めたようにも
見えますが、まだ完全な方向性はありません。

来週には次の方向性が見えると思います。

これまで、過去数回にわたって解説していますが、
ドル・インデックスや銅価格に代表される
国際商品相場等々、個人的にはドル巻き戻しが
あるのではと考えています。

決して、ドル高に相場が反転するのではなく、
向こう数ヶ月から半年間程度の、
ドルのミニ上昇の局面だと考えています。

年中行事のレパトリエーション時期で、ドルへの
需要が少しはあるだろうと考えています。

もしかすると、クリスマス消費が好調だと
幻想が働くかも知れません。

FRBの漸進的な量的緩和で、ドル余剰感に
変化が生じて、米国金利上昇とドル高が、
進むこともあり得るシナリオです。

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次に usdyendaily101028 を参照して下さい。
ドル円相場日足チャートです。

粛々と進むドル安ですが、この半年間のペースが
今後も続くとは考えにくいと思います。

ドル高へシナリオを変えるのではありません。
ドル安の小休止時期が近いのではないかと
感じています。

タイミングは分かりませんが、史上最高値は
更新すると思います。
年末までにそうなるか、来年以降なのか…、
いずれ70円台に突入すると考えますが、
しばらく、ドル安のお休み状態ではないでしょうか。

ドルが上昇せずに、とくに円に対しては、横這いに
なるだけかも知れません。

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3)株式相場

添付の dowdaily101028 を参照して下さい。
ダウ工業株平均日足チャートです。

煮詰まったチャートです。

FRBの追加金融緩和での市場の反応は皆目
見当がつきませんが、もし、上昇するのであれば、
レジスタンスを抜けたところで「買い」です。
しかし、しっかりとストップ・ロスを置くべきでしょう。

チャートやテクニカルでは下げを示唆していますが、
現時点でどちらかのポジションをとることは
控える時期だと考えます。

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次に worldstock101028 を参照して下さい。
新興国等のETF(上場投資信託)価格のチャートです。

これらの国は、米国の株式相場よりも早く上昇を
開始していました。

世界経済の大きな流れ、先進国から新興国へを
体現したチャートです。

FRBの量的緩和は、世界のリスク資産相場への
バブル輸出行動ですから、全ての国の株式相場は
上昇しています(日本だけは例外…)。

まだ結論を出すのは早いかも知れませんが、
新興国等の株価上昇は止まったように感じます。

何か基調変調があるのかも知れません。
それらの国の株式や、投資信託に投資して
大きな利益が出ている人は、ここで一旦
利益確定をしても良いのではないでしょうか。

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4)FRBの思い通り

10月12日の不定期配信で解説していますが、
FRBの狙いは、デフレ阻止です。

期待インフレ率を上昇させることです。
米国民が、デフレでなくインフレになるのではないかと
思わせることが主要目的の金融緩和です。

インフレにより、現金の価値が下落すると考えると、
人々は現金を使います。
預金を下ろして商品を買い消費を拡大します。
中には株や投資信託を買う人も出てきます。
住宅や絵画やリスク資産を買おうとします。

そのためには、金利は上昇しなくてはいけないのです。
とくに長めの金利は上昇する必要があります。
利回り曲線(イールド・カーブ)の形は、
右上がりが急になる必要があります。

最近の米国債市場の下落は、FRBにとっては、
シナリオ通りの展開になっていると思います。

量的緩和を実施する前から、FRBが考えている
相場展開になっています。

来週のFOMC(連邦公開市場委員会)で、どのような
決定がなされるか分かりませんが、量的緩和を
実施することでしょう。

その結果、材料出尽くしで、株式相場が多少下落しても、
長期金利が大きく下落しなければ、FRBの考えている
シナリオに沿った流れだろうと思います。

とにかく、長期金利は上昇しなくてはいけません。
そうでなければ、米国は次の10年間は、
日本型デフレの世界へ突入することになります。

スタグフレーションのリスクよりは、
インフレを選択しています。


2010年10月28日 12:30記述


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