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2011年01月10日


米国の商業不動産の状況


ニューヨークをベースとする不動産調査会社のレイス社が
第4四半期末の商業不動産関連データを発表しました。

同社のホーム・ページで一連のデータを入手することは、
簡単ではなく、各メディアに個別に報道されたものを、
まとめました。

オフィス空室率は17.6%で、第3四半期と同じでした。

前期比で空室率が上昇しなかったのは、2007年
第4四半期以来となります。

ショッピング・モール空室率は10.9%で、第3四半期と
同じレベルで、賃料は0.1%下落しました。

しかし、地方の大型ショッピング・モール空室率は
8.7%と前四半期比下落し、賃料は2008年第3四半期
以来、初めての上昇を記録しました。

最後に、賃貸アパート空室率は6.6%で、第3四半期の
7.1%から低下しました。

オフィス空室率のチャートは

http://www.yuji-hiramatsu.com/2011maguchart/110110.html

を参照して下さい。

オフィス空室率については、オフィス・スペース供給も
考えると、空室率が変わらなかった結果は、むしろ
それなりの需要があったからだと、前向きに捉える
ことが可能です。

株価や経済が好転している割に、失業率が高止まり
していることは、企業が採用に積極的でないことの
証左です。
つまり、オフィス需要が少ないことを示します。

にもかかわらず、オフィス需要は少しずつ増加している
ことは商業不動産市場にはプラスです。

ここで注意したいことは、貸し手が空室を埋めるために、
フリー・レント(賃料を無料で数ヶ月間貸すこと)を
多用していることで、ビル・オーナーの実質収入増には
大きく貢献し難い現状でと言うことです。

しかし、チャートを見ても分かるように、そろそろ天井を
打ちそうだとも言えます。
回復の兆しだとも言えます。

ショッピング・モールについても同じです。
集客力がある大都市圏のモールは、空室率がより低く、
賃料はより高いです。

そうでないところは、回復が遅れ気味です。

賃貸アパートについては、個人住宅市場の鏡写しと
考えれば良いです。

失業→住宅ローン返済遅延→差押さえ→賃貸アパート入居
→担保物権売却→賃貸アパート空室率低下→住宅着工低下

持ち家をあきらめて、賃貸アパートに住む人が増加している
ことは明らかです。

レイス社の賃貸アパート空室率はデータ・サンプルが
大都市圏中心になっています。
しかし、全体の傾向はその通りだと思います。

寒い冬ですが、賃貸アパート市場は暑いです。

賃貸アパート空室率の低下傾向が継続するのであれば、
個人住宅市場はまだ回復するには至りません

全米レベルの賃貸アパートの状況は、商務省国勢調査局が
発表する指数や2月上旬に発表予定のNMHC
(全米集合住宅評議会)の数字で把握できます。


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2011年01月10日 10:30記述

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