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2012年07月30日


物流と製造業


ニワトリと卵の関係です。
物流が主語にならないと考えます。

消費の増減や製造業の生産水準の上下が、結果として
物流を増加させるか減少させるかします。

同様に、海外の需要が輸出を通して米国の製造業の
生産レベルを増減させます。

景気が減速局面に入ると、生産は直前のレベルを
維持してモノが作られ、輸送によりモノが運ばれますが、
消費者の購買力が低下し、在庫が増えます。
いわゆる後ろ向きの在庫増です。

そうなると、ようやく製造業の生産レベルは低下し、
輸送量が減少します。

しかし、IT時代では消費・生産・流通・在庫が瞬時に
把握され調整されています。

唯一海外需要に起因する輸出入は、時間がかかるので
ラグが発生します。

また、経済指標的に言って、とくにGDP統計では、
製造業は小さな影響しかなかったのですが、グレート・
リセッション以降はネット輸出と製造業は景気回復の
キー・ポイントになっています。

つまり、小さな比率の変化が、若干の増大で大きな
プラスの影響をもって米国経済を牽引しています。

そこで、今回は製造業の指標に焦点を当てます。
鉱工業生産指数や設備稼働率はメジャーな指数ですから、
それ以外の指数を概観します。

まず、各地区連銀発表の製造業関連指数です。

ニューヨーク連銀は6月の2.29から7月に7.39に
改善しました。

フィラデルフィア連銀は6月の-16.6から7月に
-12.9へ改善しましたが、指数はマイナスで製造業は
退潮気味です。

カンザスシティー連銀は6月の3から7月に5へ
改善しました。

リッチモンド連銀は6月の-3から7月に-17へ
さらに悪化しました。

以上のように地区連銀製造業景況指数は、少し
改善していると考えられますが、全体の水準は
低いと思います。

今週はダラス連銀が発表予定です。
6月の5.8から7月は2.5へ低下すると事前
予想では見られています。

今回は各地区連銀のGDPに対する比重は無視して
います。
その上、産業特性があり海外輸出が多い地区と
国内需要のサプライヤーの地区もありますが、
全体としての各指数の増減だけを見ました。

その他にシカゴ地区のPMIが発表予定です。
6月の52.9から7月には52.5へ少し低下すると
想定されているようです。

最近はマークイットがこの指数のフラッシュ予想を
事前に出していて、6月の52.9から7月の予想が
52.6でしたが、実数は51.8でしたので、
シカゴPMIは7月予想の52.5よりは小さくなるかも
知れません。

マクロの影響では相場にはネガティブです。
しかし、相場は米国マクロやミクロの企業決算より
欧州に注意が行っているようです。

ISM製造業景況指数の発表も予定されています。
6月の49.7から7月には50.1へと微妙な水準へ
浮上する予想です。

尚、グラフは

http://www.yuji-hiramatsu.com/2012maguchart/120730.html

を参照して下さい。

このように、米国製造業の生産レベルは、絶対値として
低い水準へ低下していますが、直近は少し改善して
いる可能性があります。

輸出のために中国や欧州の景気が重要ですが、
交易条件のための為替相場も同じように重要です。

米国としては、国内需要は漸減しているので、
海外需要は必要です。

そのため、欧州危機や中国景気減速は嬉しくない
状況です。

とくに為替相場の変動を伴うとさらにです。
ドルは強くしてはいけないのです。

ドルをジャブジャブ印刷してドル余剰のドル安は
資産効果として株高に直結し、製造業の復活にも
大きく貢献しているのです。

マネーの麻薬に酔いしれたFRBは金融緩和を
止める筈はありません。

FRBバブル崩壊に向けてまっしぐらです。


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2012年07月30日 18:00記述


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