平松雄二の 株と為替に勝つ!
ホーム>まぐまぐ!過去のメルマガ>2013年05月15日
過去のメルマガ
2009年
2010年
チャートの小部屋
用語集
欧州信用危機小年表
まぐまぐ!過去のメルマガ
まぐまぐ!チャート
2013年05月15日


米国小売売上高


今週の米国は数多くの重要経済指標が発表されます。
マクロ経済指標がいつも以上に、株式市場、債券市場、
そして為替市場に影響を与える可能性が高いです。

米国の金融政策を占う上でも、個別の経済指標と
方向性は丹念にチェックしておきたいところです。

現在の米国金融政策決定方法は非常に透明性が
高く、事前に金融政策が変更されるタイミングが
想定可能だとも言えます。

現状の量的緩和政策は出口戦略が重要で、
既に殆どゼロに近づいている政策金利を上げる前に、
毎月債券を購入している額を850億ドルから
減少させる時期と減少幅が、各市場に決定的な
影響を与えるからです。

失業率で6.5%、物価上昇率で2.5%が政策変更の
タイミングとして、バーナンキFRB議長の発言通り
市場参加者全員が想定しています。

そのため、金融政策変更はしばらくあり得ないと
殆ど全員信じていると言えます。

4月小売売上高が発表され、この指標の数値で
直ぐに金融政策に影響が出ることはありませんが、
市場にはそれなりの影響を与えました。

コンセンサスは前月比-0.3%でしたが、結果は
+0.1%で為替相場はドル高に反応しました。

債券相場は景気がしっかりと見て売られ、利回りは
上昇しました。

株式相場は前月の落ち込みを埋め切れていないと
捉え、売りが優勢でした。

この指標は月次では大きく振れることが大きく、
前年比でもその傾向を見ておきたいです。

グラフは

http://www.yuji-hiramatsu.com/2013maguchart/130515.html

を参照して下さい。

米国経済の好不況はGDP成長率で捉えますが、
そのGDPで7割を占める一番重要な項目が
個人消費であることは常識で、その傾向を端的に
示す指標がこの小売売上高です。

米国は人口構成や生活様式や考え方も徐々に
変化しています。

圧倒的に強かった米国経済や軍事力も相対的に
低下していることも事実で、そのことが個別の
経済指標にも表れていると思います。

小売売上高は2桁成長を示していた時期も
ありました。

しかし、住宅バブルで沸いた時期でもせいぜい
前年比+8%程度の拡大でした。

つまり2000年前後に、米国では純粋な経済的な
ものだけではなく、何らかの文化的民族的な変化も
生じていたと言えるのではないでしょうか。

小売売上高≒個人消費は、前年比2桁成長は
しなくなりました。

今回の景気拡大期でも、前回と同様だと仮定
すれば、既に+8%の天井をつけています。

FRBの金融政策引締めはこの指標では、
ないだろうと見て取れます。

むしろ更なる金融緩和が必要になる可能性が
あります。

グラフでは破線で示しているように、前年比の
傾向は下向きです。

今年後半から来年には前年比+2%程度にまで
低下しそうです。

そのレベルは、リセッションの始まり時期と
重なっていることも見て取れます。

米国の人口増加ペースや基本的なインフレ
期待値や潜在成長率等を総合的に見て、
小売売上高が前年比+2%程度はかなり景気が
良くない時期だと言えます。

上記のような想定では、米国も金融政策は
出口戦略よりも量的緩和継続強化となります。

現在FRBのタカ派は量的緩和縮小や中止を
発言していますが、小売売上高の傾向では
逆のことが起こりそうです…。


本メルマガはファンダメンタルズの情報提供をしています。
詳細な情報提供は、有料メルマガにて行っております。


2013年05月15日 09:00記述


                    ページ・トップへ   ホームへ